国際社会、東部海域問題に関するベトナムの立場を支持
(VOVWORLD) - これまで、ベトナムの東部海域で行なわれた中国の違法行為は地域の秩序と安定を脅かし、国内外の世論に大きな懸念を与えています。直接的な影響を受けたベトナムは平和的措置で紛争を解決するという立場を堅持し、国際社会の支持を受けています。
ベトナム国会は1994年6月23日、UNCLOS=1982年国連海洋法条約の批准に際し、「国際法、特に UNCLOS を尊重するとともに、UNCLOS の諸原則に従ってベトナムの東部海域に関する主権的権利及び管轄権の紛争を平和的交渉を通じて解決する」と明言しました。
東部海域問題の解決で国際法を尊重
中国はベトナムの東部海域(南シナ海)を独占しようとする意図を抱き、国際法を無視し、ベトナム、ASEAN、及び各国と公約したUNCLOSやDOC=海上行動宣言を完全に履行しませんでした。
ベトナム東部海域に関する第11回国際シンポジウム |
中国の違法な行動を受け、ベトナムは何回も中国側と接触し、反対の文書を渡し、中国に船舶をベトナム領海から撤去し、ベトナムの主権と管轄権を尊重するよう要請しました。先ごろ、ハノイで行なわれたベトナム東部海域に関する第11回国際シンポジウムで、イギリス王立国際問題研究所に属するアジア・太平洋プログラムのビル・ヘイトン研究者は、次のように語りました。
(テープ)
「今年、特にこの3ヶ月間、ベトナムは東部海域で行なわれた中国の行動により、多くの影響を受けてきました。ただ、皆さんは国際社会の支持を得ています。各国はそんな前例を作らないよう、国際法の尊重を求めています。ベトナムは政治的支持を受けましたが、実際の行動を控えていると思います。」
一方、アメリカの国際応用科学協会のスタンリー・ウイークス上級研究員は次のような見解を述べました。
(テープ)
「地域諸国だけでなく、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、インドなど海上の自由航行に依存する各国も声を上げる必要があると思います。第1、中国の誤った行動を激しく批判する必要があること。第2、団結とコンセンサスを激励することです。ASEAN諸国をはじめ、地域諸国にベトナム東部海域の安定を維持しない限り、平和を享受できないということを理解させる必要があります。」
こうした中、日本防衛省・防衛研究所の庄司・智孝博士は次のように強調しました。
(テープ)
「ベトナムは日本やアメリカ、インドなど、地域内外の各国と緊密に協力する必要があります。日本は海上法の完全履行を支持し、国際法に基づく平和的措置の重要性を強調したい考えです。ベトナムは海岸防衛で日本をはじめ、各国との協力を強化する可能性があります。」
東部海域での国際秩序を支持
ベトナム外務省の報道官は東部海域での中国の違法な行動に関するベトナムの立場を発表した後、多くの国々は中国の行動に懸念を表明し、反対しています。国際世論は東部海域の領有権の紛争を国際法とUNCLOSに従って平和的措置で解決し、武力による威嚇又は武力行使をしないというベトナムの明確な立場に対する支持を表明しました。ベトナム東部海域の環境保護、資源の持続可能な使用、海上の航行秩序と法律の確保は地域内外諸国の共通の責任であり、努力と適切な解決策を求めています。