(VOVWORLD) - すでにお伝えしましたように、29日、新型コロナ対策国家指導委員会の委員長を務めるファム・ミン・チン首相は中央直轄の20の省と市とのオンライン会議を行い、新型コロナ対策について協議しました。この会議には末端組織の指導者らも出席しました。
適正な対応
会議で発表された報告によりますと、4月27日から始まった新型コロナウイルス感染症の第4波で、ベトナムで確認された感染者数はおよそ 42万人にのぼり、そのうち、5割が完治し、1万370人が死亡したということです。また、これまで、社会的隔離措置の適用により、感染状況は好転を見せてきました。人々が医療サービスを容易に利用するよう、末端組織まで提供していることにより、死亡者数が減少の傾向にあります。首相指示16号に沿った社会的隔離措置が適用されている23の省と市の中でソクチャン、ビンフォック、ベンチエ、ハウザン、バクリエウ、カマウの6省は保健省の指標に基づき、疫病の制圧が図られたとしている一方、13の省と市は好転を見せています。ホーチミン市、ビンズオン省、ロンアン省、テイエンザン省の4省・市は期待通りの結果ではないものの、新型コロナの制圧にあらゆる手を尽くしています。
現時点で、社会保障は重要な任務の一つであると認識して、各省庁、地方は連携を強化し、社会的隔離措置が適用されている地方の住民に必需品や食料品の提供を確保しています。政府決議68号に従って、首相指示16号に沿った社会的隔離措置が適用されている南部の19の省と市は住民に補助金を提供する傍ら、バイク・タクシーのドライバーや行商人、労働契約のない労働者などを対象とする独特な支援策を発行しました。
疫病の感染拡大を早期に制圧する決意
会議で発言を行ったチン首相は「経済発展を犠牲にして社会的隔離措置を実施しているので、新型コロナ感染を早急に制圧するという目標を遂行しなければならない」と強調しました。また、社会的隔離措置を適用している期間中、検査を加速すると同時にワクチン接種を進めるべきであるとしています。
さらに、社会的隔離措置の適用により、住民は困難に直面していることから、社会的に弱い立場にある人々や経済的に苦境にある人々などを中心に生活を保障するとともに、末端組織で医療サービスを提供し、感染者を早期に発見、隔離、治療すると同時に伝統医学と現代医学を組み合わせ、重症化する症例と死亡者を最小限に抑えるべきであると指示しました。
そしてチン首相は各レベルの祖国戦線、政治・社会・宗教団体に対し、人民に相互支援の精神を発揮し、新型コロナ対応に積極的に参加することを働きかけるよう要請しました。また、人口密度が高い地域に対し、交差感染を防ぐため、安全な所に住民を移住させるとともに必需品を十分に提供し、社会秩序の確保、医療サービスの早期提供、検査とワクチン接種の加速に全力を尽くさなければならないとしています。
公安部隊、人民のために食料品を購入 |
他方、地区、村、町で24時間体制のホットラインを設置し、医療・健康・生活などに関する住民のさまざまな質問に答え、適切なアドバイスをするよう求めました。
政府は今後も、新型コロナウイルス感染症が複雑に推移する恐れがあると認識した上で、疫病の制圧を目指し、長期的で適切な対応策を講じる必要があるとしています。また、中央から地方までのコンセンサスと統一行動により、新型コロナ感染拡大が徐々に食い止められると期待されています。