(VOVWORLD) - 民間経済セクターは、社会主義を志向する市場経済の重要な柱の一つとして見なされています。
7月31日、ハノイで開かれた民間経済フォーラムで、グエン・スアン・フック首相は、第12期ベトナム共産党中央委員会第5回総会の決議に基づいて民間経済セクターの発展のために全力を尽くしていると強調し、民間企業にできるだけ便宜を図る姿勢を示しました。
6月にハノイで開催された第12期ベトナム共産党中央委員会第5回総会の決議は、民間経済セクターを、社会主義を志向する市場経済の重要な柱の一つとして見なしており、GDP国内総生産における民間経済セクターの割合を2020年に50%、2025年に55%、2030年に65%にするという目標を掲げています。
民間経済フォーラムで発表しているフック首相 |
民間経済セクターの役割向上
30年前に始めたドイモイ刷新事業の重要な成果の一つは、民間経済セクターを発展させることです。これは、このセクターの発展を目指すいろいろな政策が実施されているものです。これにより、民間経済セクターの役割が多くなっています。GDPにおける民間経済セクターの割合は現在、約43%に上っているのに対し、国営企業の割合は29%、外資系企業の割合は18%です。
牛乳製品を生産する会社ビナミルクや、自動車生産会社チュオンハイ、鉄鋼を生産する会社ホアファットグループ、情報技術分野に携わるFPTグループなど多くの民間企業は大規模な企業へと発展しています。
政府は、民間企業と歩む
ベトナム政府は、民間経済セクターを経済の重要な柱の一つとする目標へ向けて、投資経営環境の改善・透明化・平等化に取り組んでいます。中でも、中小企業への補助政策や、スタートアップの奨励政策を精力的に展開しています。また、政府は、企業との対話や投資促進会議など、多くのイベントを行い、企業の願望や提案に耳を傾けています。
そして、これから、企業のコスト削減は政府の重要な任務でもあるとされています。グエン・スアン・フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「私たちは、倉庫料金、銀行の金利によるコスト、交通運輸料金、そして、アンダーテーブル手数料など、企業のコストには問題があるということを明確に認識しております。こうした認識を踏まえ、政府は、企業のコストをさらに削減させるように取り組みます。これは、企業の投資の効果向上に役立つ重要な課題です。」
このように語ったフック首相はまた、第12期ベトナム共産党中央委員会第5回総会の決議は、民間経済セクターの発展を妨げる全ての障壁を撤廃するものであると述べ、民間企業ができることは民間企業に任せるという政府の方針を明らかにしました。フック首相は、関連各省庁に対し、民間企業の意見や願望などに耳を傾け、企業が直面する困難や課題の解決を積極的に支援するよう求めました。フック首相は次のように述べました。
(テープ)
「党中央委員会第5回総会の決議に基づいて、病院・学校・発電所など国の予算が足りない重要な分野への投資を民間企業に呼びかけます。民間セクターが少なくともGDPの50%を占めるために、政府の呼びかけに応えていただけるようお願いします。」
一方、フック首相は、民間企業に対し、自らを刷新し、競争力を絶え間なく高めるようとの希望を表明し、次のように語りました。
(テープ)
「企業は、世界にも視野を広げ、農業、食品、日用品、観光など世界各国の需要が高い分野への投資を強化する必要があると思います。そして、M&A,技術移転、共同生産、輸出など世界各国の企業との協力をさらに拡大して欲しいです。」
このように語ったフック首相は、政府は常に、民間企業と歩むと強調しました。