ハイフォン市での行政手続きを一本化する窓口(写真：Đầu tư新聞)

新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延している背景の中で、多くの企業の生産経営活動が困難に直面しています。企業の困難解決に有利な条件を作り出すために、ベトナム政府は、行政手続きの簡素化、コストダウンなど様々な措置を講じています。

国家公共サービスポータルサイトの利用を奨励

新型コロナウイルスが日増しに複雑に推移している中で、行政手続きの簡素化、オンラインによる行政手続きの実施、及びオンライン公共サービスの提供を促すことが必要だとされています。殆どの新型コロナウイルス感染症予防対策に関する会議において、グエン・スアン・フック首相は、いずれもこの要求を強調しました。去る4月3日の政府会議で、フック首相は次のように語りました。

（テープ）

「考え方と方法を変化させる必要があります。これは、インダストリー4.0や、情報技術、特に、デジタル経済、電子商取引の開発にとって試練である一方、チャンスでもあるからです。様々なオンラインサービスを提供するために、さらに強く改革しなければなりません。」

一方、政府事務局のマイ・ティエン・ズン長官は、行政手続きの解決を必要としている企業共同体に宛てた書簡を送り、国家公共サービスポータルサイトの利用を呼びかけました。

（テープ）

「国家公共サービスポータルサイトは、国家機関、国民、及び、企業に利益をもたらします。このポータルサイトを利用することで、時間と経費を節約することが出来るからです。」

4月1日現在、国家公共サービスポータルサイト上で、各省庁、部門、地方は、約7千件の行政手続きをオンライン化させ公開しており、約230件のオンライン公共サービスを提供しています。

経済、投資関連手続きの便宜を図る

新型コロナウイルスの世界的な大流行に対応している現在、行政手続き改革の主要な作業は、不要な手続きを最大限に削減させることです。特に、経済、投資、貿易に関する手続きは有利な条件を作り出されます。これらは、企業や国民の生産経営活動を促進することが狙いです。

実際、去る3月末に、商工省は、電気、車、ガソリン、化学物質、タバコ、食品安全などに集中する200の条件付き経営分野を削減、簡素化させました。その一方で、農業農村開発省は、農業分野で活躍する企業に有利な条件を作り出すため、幾つかの行政手続きの撤廃を進めています。同省のハ・コン・トアン次官は次のように明らかにしました。

（テープ）

「農業農村開発省は6月30日までに、行政手続きのシステム化を完成するように取り組んでいます。その中で、実際に必要がない行政手続きを点検し、撤廃させる方針です。」

現在の困難な状況の中で、企業への財政支援の傍ら、オンライン公共サービス利用の奨励、行政改革の促進などは、生産経営の早期回復にとって原動力になることでしょう。