(VOVWORLD) - 23日、グエン・スアン・フック首相はタイで開催されていたASEAN東南アジア諸国連合第34回首脳会議への参加を終え、帰国の途につきました。会議で、フック首相はASEAN内の団結の強化、ASEANの中核的な役割の発揮、ASEANが主導する協力メカニズムの活用を呼びかけました。
写真提供:Quang Hieu
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今回、フック首相は第34回首脳会議の開幕式、全体会議、ASEANの指導者による特別会合など、全ての重要な会議に出席しました。
持続可能なASEANづくり
地域と世界情勢が複雑に推移し、保護主義的な動きが広がるとともに、大国間の競争が激化し、第4次産業革命はあらゆる分野に影響を与えている中で、ASEANは試練を乗り越えるため、団結を強化しなければならないとしています。フック首相に同行したグエン・クォク・ズン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「ASEANの指導者らは世界情勢に懸念しています。安全保障面で大国間の競争はASEANに大きな影響を与える恐れがあります。経済面で、貿易戦争や第4次産業革命、人口の高齢化などはASEANに大きな試練をもたらしています。ですから、タイはASEAN2019のテーマを『持続性のためのパートナーシップの強化』にすると決定しました。」
これにより、ASEAN諸国の指導者らは政治・安全保障、経済、文化の3本柱に基づき、協力の強化について協議し、ASEANの中核的な役割を維持することや今年中、RCEP東アジア地域包括的経済連携協定の交渉を終結させることで一致しました。ズン外務次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「各国の貿易摩擦が激化している現在、ASEAN諸国の指導者らはRCEPの交渉を早期に終結させる決意を示しました。この協定はASEAN諸国の商取引を後押しするものとなるでしょう。」
他方、2019年は「ASEAN文化年」に選ばれ、ASEAN文化色の発揮や文化交流の推進を目指しています。
ベトナム、ASEAN内の団結を強調
今回の首脳会議でフック首相はASEAN2020の議長として加盟諸国に市民に利益をもたらす各分野での協力の強化を呼びかけ、ASEAN内の団結、連携の強化やASEANの中核的な役割の発揮は第一の優先課題であると強調しました。ズン外務次官は次のように話しました。
(テープ)
「会議で、フック首相は3つのメッセージを出しました。1つ目はタイの構想を支持すること。2つ目はベトナムは加盟諸国と力を合わせ、地域と世界問題の解決にあたる用意があること。3つ目は来年、ベトナムはASEAN2020議長国と重ねて国連安全保障理事会非常任理事国を務めるので、ASEANの利益を保護するとともに、強固なASEANづくりを目指す新たな構想を提出することです。」
第34回ASEAN首脳会議への出席を機に、フック首相はタイ首相、シンガポール首相、ラオス首相、カンボジア首相、インドネシア大統領と個別会見を行いました。これらの会見でフック首相はベトナム東部海域(南シナ海)問題を取り上げた際、DOC海上行動宣言の完全履行、COC海上行動規範の早期作成を強調し、各国の指導者の支持を受けました。
フック首相の第34回ASEAN首脳会議への参加は成功し、ベトナムと加盟諸国、およびASEANと対話国との関係の深化に貢献したといえるでしょう。