(VOVWORLD) - 近年、ベトナム政府が精力的に進めている行政手続きの改革は多くの成果を収めており、投資経営環境の改善と国の競争力向上に寄与しています。行政手続きの改革は企業に便宜を図るものでもあり、企業から大きな好評を得ています。
マイ・ティエン・ズン官房長官によりますと、政府は、行政手続きの改革を、国の経済発展を左右する重要な課題と見なしています。先ごろ、政府は全国各地との会議を開き、電子政府づくりと行政手続きの改革について話し合いました。会議で、政府は行政手続きの簡素化、行政手続きの処理時間の短縮、電子決済の促進、国の公共サービスポータルの充実などを要請したとしています。また、ズン長官は、ビジネスの開始に便宜を図るための行政手続きの改革に特別な関心を寄せていると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「ビジネスの開始に関する手続きの簡素化を目指す政府決定を早期に発布するようにしています。既存の法律で決められている内容は、その法律の改正にあたり、政府はその内容の改正を提案しますが、政府に責任がある他の内容はできるだけ、改善するようにします。ビジネスの開始に障壁をもたらす内容はすぐに削除する方針です。」
世界銀行が昨年10月、世界190カ国・地域を対象に事業の開始の簡単さなどビジネス環境に関する10分野を指標化・順位付けした報告書「ビジネス環境の現状2020」によりますと、ビジネスの開始という項目で、ベトナムは190ヵ国・地域の中で115位に立ち、前年より11位下がりました。世界銀行ベトナム事務所の代表ヴ・ラン・アイン女史は、ベトナムは新規企業の納税コードの発給や、労働者関連情報の提供などにおいてIT情報技術を活用し、新規企業に便宜を図る必要があると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「どのようにこれらの内容を関連当局のシステムに統合するのかは、これからの課題です。技術的にはシステムのオーバーロードになる可能性もありますが、処理することができると思います。最も重要なのは、新規企業に便宜を図るため、これらの内容をオンラインで処理できるようにする方針です。」
ベトナム政府は、世界銀行の「ビジネス環境の現状2021」で、ビジネスの開始という項目でベトナムの位置を10から15のレベルアップにするという目標を掲げており、新規企業の行政手続きの処理に必要な時間と費用を最大限に削減する決意を固めています。