2日、グエン・スアン・フック首相率いるベトナム高級代表団はアメリカのドナルド・トランプ大統領の招きに応じて、5月29日から行われたアメリカ公式訪問を終え、ハノイに到着しました。

フック首相とトラップ大統領との会談

これはフック首相がベトナム首相として、就任以来、初めて行なわれたアメリカ訪問です。また、フック首相はトランプ大統領の任期において、アメリカを訪問する東南アジア地域の最初の指導者となりました。この訪問は多くの重要な成果を収め、両国関係を新しい発展段階に押し上げるものとされています。

多くの際立った成果

フック首相のアメリカ公式訪問の最も際立った成果の一つは双方が両国関係の維持、発展を公約すると共に、今後の両国間の全面的協力に関する共通認識を達成したということです。

政治・外交分野において、双方は両国の協力関係の発展、信頼醸成に原動力を模索することを公約しました。経済分野において、双方は多くの巨額の契約を締結しましたが、より重要なことは平等、互恵を基礎に、経済、貿易、投資分野における全面的協力に向けての共通の認識を確認しあったということです。

グェン・スアン・フック首相との会談で、トランプ大統領は「ベトナムとアメリカの経済は互いに競争しあうより、支援しあうものである」と強調しました。国防・安全保障分野において、双方は情報、救難救助分野における協力拡大で一致しました。

ベトナム・アメリカ共同宣言における新しい内容

グエン・スアン・フック首相のアメリカ公式訪問の成果は両国の共同宣言に示されました。この共同宣言は両国の願望と希望、及び、平等、相互尊重を示しています。その中で、情報分野、サイバーセキュリティーにおける協力、及び、アメリカ・アセアン関係に関する内容が取り上げられることが新しいものです。

フック首相のアメリカ訪問に先立ち、「アジア太平洋地域に対するアメリカの新しい政権の政策がまだ明確ない」という情報がありますが、フック首相の今回の訪問を通じて、「アメリカがベトナムを含め、アジア太平洋地域を重視している」ということが分かるようになりました。また、この訪問は「アメリカのどんな政権にとってもベトナムは重要な要素である」というベトナムの判断の正しさを裏付けるものです。

伝えられたベトナムのメッセージ

フック首相の今回のアメリカ訪問は多くのメッセージを伝えました。まず始めに、これはベトナムがアメリカの信頼でき、ダイナミックに発展している相手国であることです。アメリカ実業家との会合を通じて、フック首相は「ベトナムは今後も、ドイモイ事業を促進すると共に、経営投資環境の改善に決意を固める」ということを強調しました。また「ベトナムは安全な目的地である。ベトナム人は親しみやすい人々である」というメッセージを伝えました。

また、今回のアメリカ訪問を機に、フック首相が国連本部を訪れ、ベトナムが国連加盟４０周年を記念する式典に出席したことはベトナムが国連の積極的で、責任のあるメンバーであることを示してます。また、これはこの４０年、ベトナムが国連に対する貢献を振り返るいいチャンスとなることでしょう。