ベトナムは一連の二国間、及び多国間自由貿易協定を締結、あるいは締結を前にして、輸出部門はベトナム経済の発展に重要な役割を果たしているとみられます。また、国外駐在ベトナムの貿易参事官らは外国へのベトナム製品の出荷に「架け橋」役を務めています。
2014年と2015年の2年間、各国に駐在するベトナムの商務部は600あまりの貿易振興活動を行った際、ベトナムとしての強みを持ついくつかの分野に集中しました。
国内企業と国外駐在ベトナムの商務部との連携を強化
この間、欧州諸国や日本、韓国駐在ベトナムの商務部は所在国のサプライ・チェーンを活用して、ベトナム製品の出荷を促進するとともに、「ベトナム製品販売週間」を定期的に開催しています。しかし、参入に際し、ベトナム企業は国外駐在ベトナムの商務部との連携を強化し、輸出先、とりわけ価格、需要、文化、消費などに関する情報を入手する必要があります。第10縫製社のタン・ドク・ベト副社長は次のように語りました。
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「従来からの輸出先であるアメリカや欧州諸国、日本などに駐在するベトナムの商務部と連携してきましたが、韓国駐在ベトナムの商務部との連携に踏み切りました。国外駐在ベトナムの商務部はそれぞれの分野に携わる企業と個別会合やシンポジウムを行い、具体的な情報を提供するよう提案します。」
日本駐在ベトナムの公使参事官で、商務部のグエン・チュン・ズン部長によりますと、今後、商務部は貿易振興活動を主体的に行い、研究や交渉を進め、ベトナムの企業への情報の提供に取り組むとしています。ズン部長は次のように語りました。
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「企業の数が多いことから、商務部の仕事を軽減するため、連携方法を刷新しなければなりません。昨年、私たちはベトナムと日本の各地方を結びつけ、日本経済に大きな貢献をしてきた日本の中小企業の支援を活用すると同時に両国の企業や協会が締結した合意書の効果的な実施を狙っています。」
貿易参事官、参入において企業と同行
ベトナムはTPP=環太平洋経済連携協定に加盟し、7億5千万人の人口を抱える12カ国の市場に広範に進入できるようになります。これにより、ベトナム企業はTPPから得られる利益を最大限に活用することができます。一例をあげると、毎年、アメリカ向けのベトナムの輸出額は年平均110億ドルを超えていますが、その中で繊維製品の輸出額は5割以上を示しています。TPPが発効後の2018年、アメリカ向けの繊維製品に対して、およそ16億8千万ドル相当の税金が節税されることになります。こうした中、国外駐在ベトナムの商務部は活躍すればベトナム企業に市場に関する情報を提供し、参入に関する試練やチャンスへの理解を深めるとしています。アメリカ駐在ベトナムのダオ・チヨン・ニャン貿易参事官は次のように明らかにしました。
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「これまで、アメリカをはじめ、世界各国に駐在するベトナムの商務部は国内企業の支援に全力を尽くしてきました。しかし、商務部は国内企業の代わりに各問題を解決することはできません。国内企業は国外駐在ベトナムの商務部の支援を受けるならば、製品の質の向上に努力しなければなりません。商務部に依存してはいけません」
ベトナム企業は貿易協定への加盟に際し、障壁や反ダンピング告訴など様々な問題に直面することから、貿易参事官に輸出先や優遇政策、提携先などに関する多くの情報を提供するよう要請しました。ホーチミン市人民委員会のグエン・ティ・ホン副委員長は次のように語りました。
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「商工省は国内各地と企業に外国への輸出の拡大や外国人投資家の誘致を巡って、情報を提供しています。また、国外各地は貿易参事官から市場や所在国の投資に関する規定などに関する最新情報の提供を必要とします。」
ベトナムの企業は外国駐在ベトナムの商務部や貿易参事官の支援を受けながら、輸出市場の開拓やベトナム製品のピーアールを促進し、新たな発展方向を見出すことでしょう。