輸血用血液不足問題の解決に寄与する2022年の「赤い春祭り」
(VOVWORLD) - 人々は、献血運動に参加することで、自分の健康を維持しながら、社会と共に力を合わせます。
長年にわたり、毎年伝統的お正月テトの後、ベトナムの多くの病院は輸血用の血液が不足するという深刻な問題に直面します。この問題解決を目指し、テトの直後、ハノイに本部を置く中央血液学輸血病院はいくつかの団体と連携して、大規模な献血運動を開催しました。これは2月12日に行われた2022年の「赤い春祭り」です。
中央血液学輸血病院のバック・クォック・カイン院長=VOV |
中央血液学輸血病院のバック・クォック・カイン院長によりますと、「赤い春祭り」は2008年から始まった年次献血運動の1つです。これまで14回にわたり行われ、数十万人が参加し、2万3000リットルの血液を集めてきました。新春に行われるほかの祭りと違って、「赤い春祭り」の参加者らは自分自身のために祈らず、人命を救うために自らの貴重な血液を無償で提供します。これはこの特別な祭りの特徴となっているとしています。カイン院長は次のように語りました。
(テープ)
「現在、輸血用血液の在庫量はおよそ825リットルです。したがって、週平均、500リットルが不足します。そして、2週間後には、在庫ゼロとなります。『赤い春祭り』の展開により、1750リットルないし2500リットルの血液を集めるようになる見通しです。」
毎年春に行われる「赤い旅」や、「赤い日曜日」、「赤い春祭り」など様々な献血運動が全国で盛んに展開され、この20年間、これらを通じて集められてきた血液は400万リットルを超えています。2020年から、新型コロナウイルスの感染症の流行により、全国各地で、数百件の献血運動は中止せざるを得ませんでした。しかし、ここ数日、多くの献血運動が再び活発に行われているとしています。その中で、「赤い春祭り」2022が2月12日から21日まで開催される予定です。
先ほどのカイン院長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「新型コロナの影響により、ほかの祭りと同じ、『赤い春祭り』をはじめ各献血運動は一日だけでなく、数日にわたり、一か所だけでなく、数か所で開催されています。今年の『赤い春祭りは』5か所で行われています。それは社会的距離の確保に貢献するからです。」
人々は、献血運動に参加することで、自分の健康を維持しながら、社会と共に力を合わせます。新型コロナウィルスが複雑に推移している背景の中で、これは、有意義な活動であり、患者の命を救うだけでなく、仁愛の心を国民の間に育っていくことにも役立つと評されています。