1-国会が複数の法案・法改正案を採択
2014年、国会は法律システムの完備、および、国家組織や、人権の保護、国民の権利などに関する2013年憲法の内容の体制化を目指し、29件の法案と法改正案を可決しました。また、国会と各レベルの人民評議会が任命する役職者に対する信任投票に関する決議の改正案を含め、13件の決議を採択しました。なお、2014年10月末から、新しい国会議事堂が稼動しました。
2-インフレ抑制や、マクロ経済の安定の維持、経済再構築、経営環境改善を効果的を促進。
2014年のGDP=国内総生産の伸び率が5・98%に達しました。しかし、CPI=消費者物価指数の増加率は4%にとどまり、この10年間の最低水準となっています。また、公的投資や、金融機関、国営企業、農業の再構築、新農村作り運動が促進されています。特に、農業部門の輸出額は300億ドルを突破し、過去最高となっています。ベトナム経済は多くの点で困難に直面していますが、好転を見せています。
3-国の独立、主権、領土保全を断固として保護
2014年5月1日から7月15日にかけて、中国はベトナムの排他的経済水域と大陸棚に石油掘削装置「海洋981号」を不法に設置し、1982年国連海洋法条約に深刻に違反しました。ベトナムは、外交ルートを通じて平和的措置で闘争し、中国に対し、ベトナムの海域から撤退するよう断固として要求しました。ベトナムは、チュオンサとホアンサの両群島に対する自国の領有権を証明する法的・歴史的証拠を十分に持っています。
4-ベトナム人民軍創立70周年とフランス植民地主義者のベトナム支配に終止符を打ったディエンビェンフー作戦勝利60周年を記念
これらの記念活動は全国規模で行われ、特に、国家レベルの記念式典がハノイとディエンビェンフー市で開催されました。これらの活動を通じて、国民の愛国心や、民族自尊心の向上、党の指導の下に進められている国のドイモイ刷新事業への信頼の強化などが図られました。
5-祖国戦線第8回全国代表大会
大会が2014~2019年期における活動方針を打ち出しました。その中で、活動の内容と方式の刷新や、民族大団結の力の更なる強化、民主・社会的協調の促進、政治活動の監視、党建設、社会的批評、社会監視と社会問題の議論・提言、草の根外交などに関する祖国戦線の役割の発揮、国の経済社会発展事業と防衛事業への貢献の強化などが主な任務として定められました。
6-ベトナムの文化遺産2件の世界文化遺産登録
6月23日、ユネスコは、北部ニンビン省にあるチャンアン遺跡群を世界自然・文化遺産として認定しました。ベトナムの一箇所の遺跡が文化と自然の両面で世界遺産として認定されるのは今回が初めてです。また、11月27日、ベトナム中部の民謡「ビ」と「ザム」も世界無形文化遺産として登録されました。これにより、ベトナムの世界無形文化遺産の数が9件となっています。
7-教育訓練分野を刷新中
2014年、教育訓練部門は第11期党中央委員会第8回総会の決議を実施し、「教育訓練の基本的かつ全面的刷新」のために、複数のプログラムを展開しています。その中で、2014年まで別個に行われてきた高校卒業試験と大学入学試験の一本化や、学生・生徒の評価方法、カリキュラム、教科書の刷新などが含まれています。
8-「科学技術の日」を制定。
「ベトナム科学技術の日」が科学技術法に定められ、科学技術の成果や、科学者の顕彰、科学技術の宣伝・教育、科学技術の重要性に関する認識向上などを目指す年次活動です。2014年、ベトナム人作者グエン・ハー・ドン(Nguyen Ha Dong)さんが作ったスマートフォン向けタップアクションゲーム「Flappy Bird(フラッピーバード)」が世界中で爆発的な人気になり、話題を集めました。
9-ベトナムが臓器移植分野で進歩を達成
ベトナム軍医病院103号はこの20年間、人間の臓器移植を行ってきましたが、今年、腎臓とすい臓の同時移植を行い、始めて多臓器移植に成功しました。一方、フエ中央病院は、体外設置型の補助人工心臓を装着する手術に成功しました。これらの出来事はベトナム医学の進歩を示すものと見られています。
10-党と政府が汚職防止対策や、綱紀粛正を強化
2014年、銀行・金融をはじめ、多くの分野に関連する汚職事件多数が発覚し、厳格に処理されました。党中央検査委員会も、法律や、党の規定に違反した幹部を処罰しました。これらの断固とした措置は、汚職防止対策事業と国民の信頼回復に寄与しています。