ASEANの中核的役割の向上

この間、マレーシアの首都クアラルンプールで4日、始まる第48回ASEAN=東南アジア諸国連合外相会議と関連各会議の準備作業が進められています。ASEAN共同体の構築が4ヵ月後に控える中で、これらの会議は重要な意義があり、2015年におけるASEANの重要な事案をまとめ、ASEANの中核的な役割を高めることが狙いです。


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ASEAN外相会議を準備する高級実務者会議


48年前にASEANを創立した国々は地域の全ての国を結合させ、平和、安定、繁栄、発展を共通の目標に力を尽くすとの姿勢を高めました。およそ半世紀、ASEANは様々なうねりを経てきましたが、活躍を続け、アジア太平洋地域の平和、安定、協力、発展の促進に大きく貢献してきました。

地域の安全保障に重要な役割

毎年7月と8月に、ARF=ASEAN地域フォーラムをはじめ、EAS=東アジア首脳会議、ASEAN+1、ASEAN+3など、ASEANの一連の重要な会議や対話が開催され、アジア太平洋地域から数十カ国のパートナーが参加します。その中で、ARFは設立以来およそ22年が経った現在、ASEAN以外の18カ国も参加する地域最大の政治・安全保障フォーラムとなっています。ARFはそれぞれの加盟国と全地域に安全保障面での利益をもたらし、共通の安全保障問題に関する対話で平和的雰囲気を作り出してきました。インドネシアのシャフリ・シャムスディン国防副大臣は次のように語りました。

(テープ)

「ARFは地域の最も重要なフォーラムです。これは政治・安全保障問題を討議する場であるだけでなく、ASEAN諸国やパートナー諸国の指導者らが協力相手や信頼醸成の強化措置、試練の解決策を模索するチャンスでもあります。」

ASEANの各フォーラムや協力メカニズムは地域の安全保障や平和かつ安定した環境の確保に大きく貢献しています。この数年、パートナー諸国はASEANに深い関心を寄せ、ベトナム東部海域、いわゆる南シナ海問題の解決に関するASEANの立場やASEAN共同体の構築を支持しています。ASEANのレ・ルオン・ミン事務局長は次のように語りました。

(テープ)

「パートナー諸国はいずれもASEANの6原則を基礎とする東部海域問題の解決策を支持しています。また、中国との海上問題の解決に際し、地域の安定と航行の安全保障を確保しなければならないとしています。これまで、74カ国はASEAN大使を派遣し、ASEANとの関係を強化する意向を示しました。」

ASEANとパートナー諸国との実質的な協力関係

ミャンマーで開催された第47回ASEAN外相会議以来、ASEAN加盟諸国間とパートナー諸国との関係が実質的な発展を遂げています。中国との関係で新たな分野への協力が拡大される一方、日本との関係に関して、自然災害管理への衛星技術の適用や外交、グリーン成長、気候変動への対応、都市化の管理などの分野で協力を強化しています。さらに、インドとASEANとの陸路、航路、海路の結合プロジェクトが促進される傍ら、年末までに韓国とASEANとの商取引額を1500億ドルに引き上げるとの目標が設定されました。アメリカとの関係について、アメリカはASEANをアジア太平洋地域の中心、また、リバランス(再均衡)戦略の中核として見做してい

ます。アメリカのカーター国防長官は次のように強調しています。

(テープ)

「ASEAN諸国とアメリカとの関係は双方に対し、アジア太平洋地域の長期的かつ新たな試練の解決に際し、協力チャンスを与えるといえます。ASEANとアメリカの国防協力は双方関係の発展を立証し、ASEANの重要な役割を示すと思います。」

ASEAN共同体の構築までに最後の重要な活動として開催されるASEAN外相会議は切実な成果を収め、ASEAN内の団結、協力の強化、地域と世界の平和、安定、協力の維持でのASEANの中核的な役割の発揮に寄与するとみられます。

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