今月15日から17日にかけて、ラオスの首都ビエンチャンで、AIPA=ASEAN東南アジア諸国議員会議の第35回総会が開催されています。第35回AIPA総会が地域と世界が複雑に推移している背景の中で行なわれています。そこで、「ASEAN共同体作りに向けた議員協力の強化」をテーマにした第35回AIPA総会は、前向きな成果を収め、2015年をめどにするASEAN共同体作りに向けた重要な枠組の構築に寄与すると期待されています。
第35回AIPA総会に参加する各国代表団の団長(写真:Nhan Sang)
AIPAの前身であるAIPO=ASEAN議員連盟は1977年に本格的に創立されました。これは、ASEAN加盟諸国の議員が見解を表明し、地域問題の解決に向けて連携し、立法に関する情報や経験を交換する場となっています。30年あまりにわたり、10カ国のメンバーと12のオブザーバーで構成されるAIPAは平和・安定・持続可能な開発のASEAN作りに積極的に寄与してきました。
第35回AIPA総会には、ASEAN加盟10カ国の他、日本や、オーストラリア、ベラルーシ、中国、インド、韓国、ロシア、及び東ティモールの8のオブザーバーの代表およそ400名が出席しています。ベトナムからはグェン・シン・フン国会議長が率いる代表団が参加しています。
ASEAN共同体作りに対する重要な役割
今回のAIPA総会では、第24回ASEAN首脳会議に関するAIPAとASEANの報告、第6回会議に関するAIPAの報告の採択や、ASEANの政治・安全保障共同体作りに関する議会協力などの討論が行なわれています。
その他、会議は、ASEAN共同体作りにおける女性議員の役割の強化、女性と児童に対する差別と暴力防止対策などについても討議することになっています。AIPA書記局の発足に関する合意書改正案、及びAIPA条例改正案などを含むおよそ13件の決議が討論される予定です。
AIPAと共にASEAN共同体作りに尽力するベトナム
1995年からAIPAに本格的に加盟したベトナムはAIPAの諸活動に積極的に寄与してきた他、第23回AIPA総会、第31回AIPA総会などを成功裡に主催しました。ベトナムの多くの提案はAIPA加盟諸国から高く評価されています。
また、ベトナムはAIPA共同体における友好協力関係、相互理解の促進に積極的に貢献してきました。ベトナム国会は、これまでのAIPA総会の決議を施行する為、複数の政策や法的文書を改正、発行してきました。
国際社会へ主体的かつ積極的に参入するベトナムは各国との団結、友好協力関係を絶え間なく強化、発展され、各国と共に2015年をめどにするASEAN共同体作り及び2015年以降のASEANビジョンに努力しています。
第35回AIPA総会は、加盟諸国議会間の関係の緊密さを高めると同時に、「平和・安定・協力」というASEAN共同体作りに積極的に寄与してゆきます。