ハマス最高幹部殺害巡り 国際社会 懸念

(VOVWORLD) - 先週、イラン中部ゴムにあるジャムキャラーン・モスクでは、シオニスト政権イスラエルがパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスのハニヤ政治局長を暗殺した後、赤地に白い字で「ヤー・ラサーラート・アル・ホセイン(イマーム・ホセインの復讐を望む者たちよ)」と書かれた旗が掲揚されました。これは、世界的に大きな反応をもたらしています。
ハマス最高幹部殺害巡り 国際社会 懸念 - ảnh 1ハマスの最高指導者の住所とされる  写真提供:TWZ

7月31日未明、イスラム組織ハマスのイスマイル・ハニヤ最高指導者が、イランの首都テヘランで、暗殺されました。イスラエルへの報復の懸念が高まっています。ハニヤ氏の拠点はカタールでしたが、30日に行われたイラン新大統領の宣誓式に出席していました。イランの革命防衛隊は「テヘランのハニヤ氏の滞在地が襲撃され、護衛1人とともに死亡した」と明らかにしました。ハマスの軍事部門は声明で、殺害は「戦いを新たな次元に引き上げ多大な影響を及ぼす」としました。イランも報復を表明しました。最高指導者のハメネイ師は、イスラエルが「厳しい処罰」を下す根拠を与えたとし、イランの首都で起きた殺害への報復はイランの義務と述べました。イランのメディアによりますと、イランのペゼシュキアン大統領は「領土の一体性、尊厳、名誉、誇りを守り、テロリストの占領者たちに卑怯な行為を後悔させる」と強調しました。

イスラエル軍と戦闘を続けるイスラム組織ハマスのハニーヤ最高幹部が訪問先のイランで殺害されたことを受け、国連のグテーレス事務総長が「危険は増している」とする声明を出すなど、国際社会から情勢のさらなる悪化を懸念する声が出ています。ハニーヤ最高幹部の殺害について、国連のグテーレス事務総長は7月31日、声明で「ガザ地区での停戦や人質の解放などに向けたあらゆる努力が必要ないま、目の当たりにした攻撃で危険は増している」などと懸念を示したうえで、外交によって事態の悪化を防ぐよう国際社会に求めました。中東では7月30日、イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートでハマスに連帯を示してきたイスラム教シーア派組織、ヒズボラの司令官を標的に空爆を行い、殺害したと発表し、ヒズボラ側も7月31日、殺害されたことを認めました。

幾つかの国は、イスラエルとヒズボラとの間でも緊張が高まっているとして、レバノンへの渡航情報を最も厳しいレベルにして、国民に渡航しないよう呼びかけているとしています。

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