(VOVWORLD) -先週、ドイツのメルケル首相は、ホワイトハウスでアメリカのバイデン大統領と会談し、両国関係の強化に向けた「ワシントン宣言」を採択しました。
メルケル氏にとっては首相として最後の訪米となる見込みで、独米関係の改善を示す場になりました。
バイデン大統領が1月の就任後、ホワイトハウスに招待して会談する欧州の首脳はメルケル氏が初めてです。バイデン大統領とメルケル首相との会談では、新型コロナウイルスや気候変動エネルギー分野でパートナーシップも立ち上げることなど、幅広い問題で議論が行われました。民主主義の原則のもとで、世界的な課題に向けて取り組むことを確認しました。会談後の共同記者会見でバイデン氏は「強く信念に基づいたリーダーシップに感謝する」と述べ、「個人的に、首脳会議であなたに会えなくなることを寂しく思う」とねぎらいました。
また、バイデン大統領は「大きな課題に立ち向かうため両国が持つ民主主義の原則を重視する姿勢を確認した」と述べ、関係の修復をアピールしたほか、「メルケル氏のもと米独の友好関係はより強くなってきた」と功績をたたえました。
さらに、バイデン大統領は「中国などが自由で開かれた社会を弱体化させるようなことをすれば、民主主義の原則や普遍的な権利のために立ち上がる」と述べ、中国に対して強い姿勢で臨んでいくことを強調しました。
一方、メルケル首相は「人権が保障されていない国には同意できないということをはっきりと示す」と述べました。中国への対決姿勢を強めるアメリカに対し、ドイツは経済的な結び付きの強さから中国との決定的な対立は避けたい考えですが、人権問題などをめぐっては協調して取り組んでいくことで一致しました。
先週のメルケル首相の米国訪問は、米独二国間関係の再開と双方上昇に関する明確な兆しをを見せています。今回の訪問は、両国の関係が新たな段階に入ることを示しており、今後の広範な協力努力の前提となっているとしています。