(VOVWORLD) -ニューヨークの国連本部で開催されている第77期の国連総会で20日、世界193の加盟国の首脳級による「「決定的な転機、紛糾した諸課題に対する変革型解決策」をテーマとした一般討論会が始まりました。
(写真:UN) |
第77回国連総会ハイレベルウィークが9月19日から26日まで開催され、各国の首脳やハイレベル代表者が一堂に会して優先課題を発表するとともに、ウクライナ軍事衝突、気候変動対策、食料安全保障、教育へのアクセス、ジェンダー平等などのグローバルな主要課題をめぐって議論しました。
演説にはアントニオ・グテーレス国連事務総長、第77回国連総会のチャバ・コレーシ議長、加盟国の首脳が参加しました。グテーレス国連事務総長は冒頭の演説で、「世界は危険な分断のさなかにあり、平和と安全に対するリスクは計り知れない。深刻化する気候変動、食料危機、格差対策や、サイバーセキュリティ、持続可能な開発目標の達成は協力と対話を求める」と強調しました。
新任の国連総会議長であるチャバ・コロシ氏はこのほど、中国中央テレビのインタビューに応じ、「国連は現在、複雑な情勢と並大抵でない試練に直面している」と指摘しました。
チャバ・コレーシ議長は「自然資源は日増しに減少している。世界は今後、より多くの試練と衝突に直面することになるが、中でも水不足が世界の主な試練の一つになるだろう」と強調した上で、「国際社会は水資源の管理政策などを調整すべきだ。水不足の問題は地球上の10億を超える人口に影響を及ぼしている。2040年には人類の生活地域の40%が深刻な水不足に陥る可能性がある。これらの地域は人類が必要とする食糧の4割以上を提供しているため、水資源の管理政策を見直す必要がある。人類は、重大な世界的危機に直面する際に、より緊密な『運命共同体』を構築し、一致団結して、共同で試練に立ち向かわなければならない」との見解を示しました。
また、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は米ニューヨークで開催されている第77回国連総会で一般討論演説を行い、安全保障理事会の改革を提案しました。
そして、マクロン大統領は演説で「私は国連安全保障理事会の改革に取り組むことを願う。これにより安保理がより包括的なものとなり、新たな常任理事国を迎え入れ、大規模犯罪があった場合は拒否権発動の権限を制限することで自らの課題を遂行できる状態にすることを提案する」と発言しました。このようにマクロン大統領は、大規模犯罪があった場合には拒否権発動を制限する仕組みづくりを提案しました。
第77回国連総会の一般討論会で、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相は演説を行い、各国間の対立や衝突、国際法の違反行為が増えている背景の中で、世界は「歴史的な転換点」に立っていると指摘しました。