(VOVWORLD) -第79回国連総会が9月22日から27日まで、ニューヨークの国連本部で開催されました。今年は「誰一人取り残さない- 平和の促進、持続可能な開発、そして今日と将来世代の人間の尊厳のために共に行動を」をテーマに意見交換が行われました。
第79回国連総会のハイレベルウィークでは、各国の国家元首・政府首脳および他の国家代表が一堂に会し、各国の優先事項を発表するとともに、平和、安全保障、持続可能な開発を前進させるため、地球規模の課題をめぐって意見交換を行いました。
イスラエルとレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの交戦が激しくなる中、米国、フランス、一部同盟国は25日、レバノン・イスラエル国境での21日間の即時停戦を求めました。イスラエル軍はレバノン地上侵攻の構えも見せているとしています。
米ホワイトハウスが公表した共同声明には、欧州連合(EU)、オーストラリア、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアなどが名を連ねました。「イスラエル・レバノン政府を含む全ての当事者に対し、即時の一時停戦を承認するよう求める」と表明しました。パレスチナ自治区ガザでの停戦への支持も示しました。
米政権高官によりますと、停戦はレバノンとイスラエルの境界である「ブルーライン」に適用されます。双方が外交的解決に向けて交渉できるようになると述べました。
米政権は数カ月前からイスラエル、レバノンの各当局者と暴力抑制に向けた協議を続けていました。今週、国連総会に出席するためニューヨークを訪れたバイデン大統領は、各国首脳との会談の「ほぼ全て」で停戦の可能性に重点を置きました。イスラエル、レバノンとの協議を踏まえ、米国と同盟国は今が停戦を訴える絶好なタイミングだと考えたといいます。
レバノン情勢の悪化を受けて、国連安全保障理事会は緊急会合を開催しました。国連総会の場で、イスラエルの国際的孤立が一層鮮明になる中、多くの首脳からは外交的解決を求める声が相次いでいます。国連のグテーレス事務総長は、「レバノンは地獄と化している。我々はレバノン軍の強化に向けたあらゆる努力を支持する」と訴えました。
会合では、レバノン側が「我が国の主権を侵害している」と非難したのに対し、イスラエル側は「国民を守るために行動している我々に責任を押し付けるのは不当だ」と自衛権を主張し、激しい応酬が展開されました。