(VOVWORLD) -先週、第54回ASEAN=東南アジア諸国連合外相会議(いわゆるAMM-54)がオンライン形式で開催され、ASEAN加盟10か国の外相が参加しました。
会議ではASEAN共同体の構築状況や、ASEANの対外関係、地域や国際社会が共に関心を持つ問題などについて討議が行われました。会議の共同声明は、「『ASEAN共同体ビジョン2025』の全面的かつ効果的な実施に尽力するとともに、2025年後のビジョンを制定し、『ASEAN共同体ビジョン2025』と国連の『持続可能な開発のための2030アジェンダ』を結びつけて促進していく」と明記しています。
新型コロナウイルス感染症対策については、その影響への深い懸念を表明したうえで、「ワクチンに関わる協力を進め、ワクチンの研究・開発・生産・配分で経験や意見の交換を強化する」としました。
また、「ASEAN加盟諸国は対応と経済回復に取り組んでおり、『ASEAN包括的復興枠組み』を実行している。共同して新型コロナウイルス感染症に対応するために、ASEAN諸国間の協調と協力、ASEANとその他のパートナー、および、国際組織などとの協力を強化すべきだ。地域の緊急医療問題への対応能力や、ワクチンの開発・生産・配分能力を向上するとともに、地域の人員の必要な移動を確保すべきだ」としました。
ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題について、外相らは、海上での平和・安定・安全・航行の自由を維持することの重要性を再び確認し、「ASEANは自らの立場を堅持し、1982年国連海洋法条約に従って海上でのあらゆる活動を管理する必要がある」と強調しました。
ミャンマー問題に関し、加盟諸国は、ミャンマーが困難を乗り越えるために支援することや、効果的な解決策を模索すること、ミャンマーが新型コロナウイルス感染症に対応するために支援すること、ミャンマーへの人道支援をすることなどで一致しました。
国際問題に関し、「ASEANは中核的な役割を果たし、相手国との関係における均衡的なアプローチ方法を保っていく必要がある。平和・安定・安全保障は新型コロナへの効果的な対応や、地域内の成長促進にとって決定的な要素である」と再確認しました。