お元気ですか、皆さん、トゥーハです。
今日はベトナムの伝統的歌劇についてご案内いたします。ベトナムにはトゥォン(Tuong)やチェオ(Cheo)やカイルォン(Cai luong)という3つの歌劇があります。ベトナム人の精神的な拠り所として生活に欠かせない文化となっています。トゥォンはベトナムの代表的な歌劇です。昔、ベトナム村には民間の小規模な歌劇の舞台が行われていました。18世紀頃、トゥォンは盛んになり、ベトナムの魂と言われました。このトゥォンは日本の能に似ているように思います。
でははじめにトゥォンの一節から「海の月」(Trang cua bien)をどうぞ
トゥォンのアーチスト
優秀芸術家ダムリェン(Dam Lien)が歌う「海の月」でした。
チェオも民間歌劇の一つです。北部ホン川デルタ地域で盛んになったこの歌劇は村祭りでよく行われてきましたが現在は国家レベルのチェオ劇団は国内だけでなく外国でも公演を行っており、大き
な反響を呼んでいます。
チェオの歌い手
そんなチェオの中からベトナムのベテラン民謡歌手ホンガット(Hong Ngat)の歌で「果物が 塾する よい季節」(Mua qua chin)をどうぞ
カイルォンという歌劇はベトナム南部メコンデルタ地域で生まれました。1918年頃に、当時のサイゴン市の歌劇場で、「王が国から逃げる」という歌劇トゥォンが披露された際に、この歌劇の何曲かのメロディーが改良されたので「改良」つまり「カイルォン」という歌劇に変化し、こんにちに至るわけです。
ではおしまいに芸術家トィダト(Thuy Dat)の歌でカイルォンの中から「南の春」(Nam xuan)をどうぞ
カイルォンの舞台
いかがでしたか、皆さん、今日はベトナムの伝統的な歌劇トゥォン、チェオ、カイルォンをご紹介しました。それでは今日の音楽散歩道はこれで終わります。来週のこの時間をまたお楽しみにごきげんよう。