イスラエル軍、レバノン国連軍拠点に侵入 ネタニヤフ首相が撤退を要求

(VOVWORLD) - イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、国連のグテレス事務総長に向けた声明で「UNIFILをヒズボラの拠点や戦闘地域から撤退させるべき時だ」と主張し、「イスラエル軍は何度も撤退を求めてきたが、繰り返し拒否されてきた」と述べました。
イスラエル軍、レバノン国連軍拠点に侵入 ネタニヤフ首相が撤退を要求 - ảnh 1イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相(写真:AP)

国連は13日、イスラエル軍の戦車2台が同日、レバノン南部にある国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の拠点の正門を破壊し、敷地内に侵入したと発表しました。戦車が撤退した後、約100メートル離れた場所で砲弾が爆発し、煙が広がったことでUNIFIL隊員が体調不良を訴えたということです。

一方、イスラエル軍は、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラがイスラエル軍に対して対戦車ミサイルを発射し、25人が負傷したと発表しました。攻撃はUNIFIL拠点の近くで発生し、負傷者を救出していた戦車が砲火を浴びたため、UNIFIL拠点に退避したと説明しています。また、負傷兵を避難させるために煙幕を使用したものの、UNIFILに対する危険は及ばなかったと強調しました。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、国連のグテレス事務総長に向けた声明で「UNIFILをヒズボラの拠点や戦闘地域から撤退させるべき時だ」と主張し、「イスラエル軍は何度も撤退を求めてきたが、繰り返し拒否されてきた」と述べました。

国連事務総長報道官のステファン・ドゥジャリク氏は、UNIFILを標的にしてはならないと改めて警告し、「平和維持部隊への攻撃は国際人道法を含む国際法の違反であり、戦争犯罪に該当する可能性がある」と述べました。

また、イタリアのメローニ首相は13日、ネタニヤフ首相との電話会談で、イスラエル軍によるUNIFIL拠点への攻撃は「容認できない」と抗議しました。フランスやスペインも、この攻撃を非難しています。

こうした中、ヒズボラは13日、イスラエル北部ビンヤミナにあるイスラエル軍ゴラニ旅団の施設を「多数の無人機」で攻撃したと発表しました。一部の無人機はイスラエルの防空レーダーを突破したとされています。イスラエル軍は、兵士4人が死亡し、7人が重傷を負ったと発表しており、攻撃の詳細については現在調査中としています。(ロイター)

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