(VOVWORLD) - 16日午後、東京で、日本を訪問中のベトナムのファム・ミン・チン首相は岸田文雄首相と会談しました。両国首相の会談はこの2年間で6回目で、今年2回目となりました。
会談で両首相は、両国関係を「アジアと世界の平和、繁栄のための包括的戦略的パートナーシップ」に格上げすることに関する共同宣言の内容を具体化するため、両国の関係省庁に指示することで合意しました。
また、両首相は、両国間の多くの重要な経済協力プロジェクトの前向きな進展や、今年のODA政府開発援助による借款総額が初めて1,000億円を超えたことを高く評価したほか、経済安全保障を確保するための協力を促進し、両国の経済関係を強化することを確認しました。
チン首相は日本側に対し、南北縦断高速鉄道や都市鉄道などベトナムの交通インフラ整備に新世代ODAの供与を継続するよう提案したほか、気候変動対応やデジタルトランスフォーメーション、グリーン移行、サプライチェーンへの参入、ベトナム産果物の輸入などの分野において日本の支援を受けたい意向を表明しました。
一方、岸田首相は、日本はベトナムの工業化と近代化事業、および独立・自立の経済の構築、そして深い国際統合を引き続き支援していくと確認したほか、グリーン移行と気候変動対応の分野、特に日本が設立したAZEC=アジア・ゼロエミッション共同体を通じたエネルギー変換と排出削減の分野でベトナムとの協力を拡大することで合意しました。
両首相は、今年の国交樹立50周年を記念して両国が500以上の活動を企画したことを評価し、人材育成、文化交流、地方協力、観光分野での協力をさらに深めていくことで一致しました。
会談では、両首相は、ホーチミン市のベンタイン~スオイティエン間の都市鉄道を建設するための第4回円借款に関する交換公文、JDS人材育成奨学計画に関する交換公文、ベトナム中央ガン病院の設備提供を目指す総額423億円の借款に関する交換公文など、両国間のODA協力文書の署名式に立ち会いました。