トランプ氏就任前にウクライナ支援60億ドル支出へ バイデン政権
(VOVWORLD) - バイデン氏は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの国際的な支援連合を主導してきましたが、ロシア軍が成果を上げ、ウクライナの兵員不足が深刻化する中、同国への支援は重要な局面を迎えています。
アメリカのジェイク・サリバン大統領補佐官(写真:AFP/TTXVN) |
アメリカのジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は10日、バイデン政権が来年1月のドナルド・トランプ氏の大統領就任前に、残されているウクライナ向けの軍事支援60億ドル超を使い切る予定であると述べました。
サリバン氏によりますと、ジョー・バイデン大統領は13日にホワイトハウスでトランプ次期大統領と会談する予定であり、主要な外交政策について意見交換が行われる見通しです。
バイデン氏は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの国際的な支援連合を主導してきましたが、ロシア軍が成果を上げ、ウクライナの兵員不足が深刻化する中、同国への支援は重要な局面を迎えています。
一方、トランプ氏は「1日で」戦争を終わらせることが可能だと主張しており、場合によっては就任前にでも終結が実現可能であるとしています。これは、ウクライナがロシアに制圧された領土の一部を割譲することを前提とする「取引」が念頭にあると見られています。
ウクライナ政府や欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、トランプ氏に接触を図りつつも、同氏が大統領就任後にウクライナやNATOへの支援を大幅に減らし、ロシア寄りの姿勢を取る可能性に備え、独自の路線を模索しています。
サリバン氏は、バイデン政権の残りの期間における主要目標について、「ウクライナを戦場で可能な限り強力な立場に置き、最終的には交渉の場でも最も有利な立場に立たせることだ」と説明しました。(AFP通信)