(VOVWORLD) - グエン・スアン・フック首相は日本で開催される第10回日本・メコン地域諸国首脳会議(日・メコン首脳会議)への出席と日本訪問を開始しましたが、この機に、フック首相は日本のマスメディアのインタビューに答えました。
その中で、「近年、メコン河流域諸国は経済社会発展事業で重要な成果を収め、迅速な発展を遂げる地域となっている。日本とメコン河流域諸国との協力は大きな潜在力がある。ベトナムは、日本が自国の役割を発揮させ、メコン河流域諸国との互助のメリットを活用していくことを望んでいる」と強調しました。
(写真:VGP)
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フック首相は、「今回の日・メコンサミットはメコン・日本協力体制の誕生10周年という節目を記し、6カ国が経験・意見交換をし、今後の方向を提出するチャンスとなる。ベトナムはサミットの成功を目指し、日本と緊密に連携する」と明らかにしました。
フック首相は両国関係に触れ、「今年、ベトナムと日本は外交関係樹立45周年を記念している。両国は多くの類似点があり、特別な関係を結んでいる。両国は互いに重要な相手国となっており、多くの戦略的利益を共有している」との見解を表明しています。
また、「ODA=政府開発援助や、貿易、投資などの面で、日本はベトナムの最重要な相手国の1つとなっている。国防・安全保障、文化、教育、観光、国民交流などの分野での協力も絶え間なく拡大・強化されている」としています。
フック首相は、「今後、双方の努力と正しい政策により、両国間の広範な戦略的パートナーシップが新しい発展段階に入る。ベトナムは、ハイテクや、インフラ整備、スマートシティ開発、裾野産業、ハイテク農業、国営企業の株式化、クリーンエネルギー、水産物加工、電子製品、環境産業、省エネルギーなどの分野への日本企業の投資を歓迎している」と再確認しました。
CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定に関し、フック首相は、「CPTPPへの加盟は、国際社会への参入に関するベトナムの公約を示す。ベトナムはこの協定の早期批准のために取り組む」と明らかにしました。
ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題に関し、フック首相は、「ベトナムはこの海域での航行の自由・安全保障の確保を目指し、あらゆる紛争を1982年国連海洋法条約を含め国際法に従って平和的措置で解決するというASEAN=東南アジア諸国と国際社会の立場を支持している」と再確認するとともに、「この問題に関する日本の立場を歓迎する」と強調しました。
また、日本側に対し、今後も、この海域での航行の自由・安全保障の確保、平和、安定、繁栄のために、自国の役割を発揮させ、国際社会と力を合わせていくよう訴えました。