【カイロ篠田航一】シリア北部イドリブ県ハンシャイフンで4日に起きた化学兵器を使用したとみられる空爆について、シリアのムアレム外相は6日の記者会見で、「シリア軍は化学兵器を使用したことはない」と述べました。国営シリア・アラブ通信が伝えました。ロシアのプーチン大統領も同日、「根拠なき批判は受け入れられない」と発言しました。ロシアの保護を受けたアサド政権が空爆を行ったとの欧米の批判に反論しました。
(写真:AFP/ TTXVN)
アサド政権と内戦を続ける反体制派は、化学兵器が4日午前6時ごろ投下されたと主張しました。ムアレム外相はアサド政権軍は同日に空爆しましたが「午前11時半だった」と時間の違いを強調。標的は国際テロ組織アルカイダ系団体の武器庫で、化学物質が貯蔵されていた可能性を指摘しました。
外相は「各地で勝利を手中に収めつつある時に化学兵器を使う理由がない」と述べました。国際機関の現地調査は「政治的偏向がない」ことを条件に受け入れる可能性を示唆しました。