国連「未来のための協定」採択もロシアなど6か国が不満表明
(VOVWORLD) -ニューヨークの国連本部で、地球規模の課題への対応に必要な国際協力を話し合う「未来サミット」が始まり、国際社会の具体的な行動指針を示した成果文書、「未来のための協定」が採択されました。しかしロシアなどが内政干渉につながりかねないとして不満を表明し、国際社会の分断も浮き彫りになりました。
(写真:THX/TTXVN) |
「未来サミット」は各国の首脳が集まる国連の一般討論演説を前に、22日から2日間の予定で、始まりました。
冒頭で地球規模の課題への国際社会の具体的な行動指針を示した成果文書「未来のための協定」が採択されました。
協定は「持続可能な開発と開発資金」「国際の平和と安全」「科学・技術・イノベーションとデジタル協力」そして「若者および将来世代」「グローバル・ガバナンスの変革」という5つの章に分かれていて、国際協力が求められる幅広いテーマを網羅しています。
国連のグテーレス事務総長は、「人は、過去については合意できないものだ。信頼を再構築するためには現在から始め、未来を見据えなければならない」と述べ、国際社会が気候変動などの共通課題に一致して取り組むよう呼びかけました。
しかし、採択に先だってロシアや北朝鮮、それにイランなど6か国が、協定の草案について内政干渉につながりかねないとして修正案を提出し、不満を表明しました。
このうちロシアのベルシニン外務次官は「西側諸国に都合のよい内容が含まれている」などと批判し、未来にむけた国際協力をアピールするはずの場で、分断が浮き彫りになる形となりました。(NHK)