タイフィ氏

タイフィ元大使はディエンビエンフー作戦をベトナムの独立と将来を決定づける極めて重要な戦いだったと評価しています。この勝利によりフランスへの第一次インドシナ戦争に終止符が打たれ、1954年7月のジュネーヴ協定の締結につながりました。タイフィ氏は「ディエンビエンフー作戦は世界史に残る最重要級の戦いの一つで、他の有名な戦闘と並ぶ」と確信しています。

勝因は、故ボー・グエン・ザップ大将の卓越した指揮と、好機を見計らった攻勢のタイミングだったとタイフィ氏は分析しています。そして、ディエンビエンフー作戦から得られた最大の教訓は、民衆の力と軍事力の結合という「人民戦争」の戦略にあったと指摘しました。

（テープ）

「ディエンビエンフー作戦の勝利はアジア、アフリカ、ラテン・アメリカの民族解放運動を鼓舞し大きな励みになりました。これらの運動はベトナムの手本に学び、植民地支配に終止符を打つ闘いを展開しました。ベトナム人はこの勝利に誇りを持っていいでしょう。中東やアラブ世界も、この歴史的事件を決して忘れることはできません。ほとんどのアフリカ指導者がディエンビエンフー作戦の勝利から貴重な教訓を得たのです。私たちはそこから解放闘争の戦略を立て、フランスの植民地支配から完全に解放されたのです」