東京電力福島第一原子力発電所の処理水の放出、ベトナムに影響しない
(VOVWORLD) -19日午後ハノイで行われた科学技術省の第2四半期の定例記者会見で、同省所属原子力エネルギー担当局のフアム・バン・トアン副局長は「日本が最近実施してきた海洋放出はベトナムに何の影響も与えていない」と明らかにしました。
フアム・バン・トアン副局長(写真:TTTT) |
トアン副局長によりますと、 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の津波による、福島第一原子力発電所の事故で、水素爆発により原子炉建屋などが破損し、放射性物質が大気中に放出されました。
しかし、今年7月4日、IAEA=国際原子力機関は、東京電力福島第一原子力発電所にたまった処理水を薄めて海に放出することに対する日本の取り組みは国際的な安全基準に合致しているとする包括的な報告書を公表しました。
実際、ALPS=多核種除去設備等により、東京電力福島第一原子力発電所にたまった処理水はトリチウム以外の放射性物質に対する安全に関する規制基準値を確実に下回るまで浄化した水となっています。さらにALPS処理水は、その後十分に希釈され、トリチウムを含む全ての放射性物質について安全に関する規制基準値を大幅に下回るレベルにした上で、海洋放出されることになりました。
そのため、東京電力福島第一原子力発電所にたまった処理水を海洋に放出することは、日本の人々と環境に何の影響も与えないうえに、ベトナムの海洋にも影響しないということです。