米ロ 初の本格的首脳会談終了

(NHK) アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の初めてとなる本格的な首脳会談がフィンランドの首都ヘルシンキで、日本時間の16日夜、行われました。

両国の関係が冷戦後最悪とも言われる中、会談の冒頭、トランプ大統領は関係改善に取り組む考えを示しました。両首脳はこれまで国際会議の場で会談したことはありますが、本格的な首脳会談は初めてです。

会場となったフィンランドの大統領府で両首脳は、16日午後2時すぎ、日本時間の16日夜8時すぎから、通訳だけを交えておよそ2時間にわたって会談しました。

冒頭、トランプ大統領は「会談では、貿易、軍事、核軍縮、中国との関係など、話すべきことは多岐にわたる。ロシアと仲よくすることはよいことであり、悪いことではないと考えている」と述べ、冷戦後最悪とも言われるほど冷え込んでいる両国の関係改善に取り組む考えを示しました。

そのうえで「われわれは、世界中にある核兵器の90%以上を保有しており、われわれ2人で前進させることができると考えている。世界中がわれわれの会談に注目している」と述べ、会談の成功に意欲を示しました。

一方、プーチン大統領は「これまで、われわれは電話会談をしたり国際会議の場で複数回、会ったりするなど、接触を重ねてきた。2国間関係や国際社会において機微に触れる課題についても詳細に話し合うべき時がきた」と述べました。

このあと、双方の閣僚らを交えた拡大会談が行われ、シリアやウクライナ情勢などについて意見を交わしたと見られます。そして両首脳は、共同記者会見に臨む予定です。

アメリカが通商問題などでヨーロッパと対立する中、一方的にロシアに接近すれば、対ロシアで結束してきた欧米の信頼関係がゆらぎ、今後の国際政治の流れを大きく変える可能性もあるだけに、会談の行方に世界の目が注がれています。

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