(NHK)アメリカのマティス国防長官は、シリアのアサド政権の軍事施設へのミサイル攻撃について、トランプ政権として内戦への本格的な介入を意図したものではなく、過激派組織IS=イスラミックステートの壊滅を最優先する方針に変わりはないと強調しました。
(写真:EPA/TTXVN)
アメリカのマティス国防長官は11日、シリアのアサド政権の軍事施設へのミサイル攻撃のあと初めて記者会見を開きました。
この中でマティス長官は、国際法に違反する化学兵器の使用を抑止することが攻撃の目的だと説明し、「もし化学兵器を使えば、とても高い代償を払うことになる」と述べ、改めて強くけん制しました。
そして、「われわれの軍事作戦の変更の前触れというわけではない」と述べ、トランプ政権として内戦への本格的な介入を意図したものではなく、過激派組織ISの壊滅を最優先する方針に変わりはないと強調しました。
さらに、アサド政権の後ろ盾となっているロシアと衝突する危険性はないかと問われたのに対し、「制御不能な状況に陥ることはない。ロシアは自国の利益を最優先して行動するが、そのような状況は彼らの利益にならない」と述べ、ロシアと対話を続けていく姿勢を示しました。
一方、空母カール・ビンソンを中心とする艦隊を朝鮮半島に近い西太平洋に向かわせたことについては、「現時点でわれわれが空母を配置するのに最も賢明だと考えた場所に向かっているだけだ」と述べ、通常の運用の範囲内だという見解を示しました。