2024年9月15日、フランスのアンブルトゥーズのビーチを巡回する国家憲兵隊（写真：ロイター）

フランス北部パドカレー県沖で15日、イギリスを目指していた中東・アフリカ出身の移民らを乗せた密航ボートが座礁し、8人が死亡しました。英仏海峡では、今月3日にも子どもや妊婦を含む12人が犠牲となる海難事故が発生しており、今年に入ってからの同様の事故による死者は合計46人となりました。

ビラン県知事によりますと、ボートはパドカレー県ビムルー近くから出航し、岩場で大破しました。乗っていたのはイラン、アフガニスタン、シリア、エジプト出身者ら59人で、定員を大幅に超えていました。死亡が確認された8人はいずれも成人男性とみられています。残る51人は救助されました。

ボートの状態は劣悪で、救命胴衣が1人に1つではなく、6人に1つしかあてがわれていなかったといいます。ビラン氏は、密航仲介者たちが「移民を死に追いやっている」と厳しく非難しました。（時事通信）