IS掃討、圧力強化=ワシントンで有志連合閣僚会合-米国務長官
3月21日、北部モスルで、イラク治安部隊= THX/TTXVN
アメリカのティラーソン国務長官は22日、ワシントンの国務省で開かれた過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦に参加する有志連合の閣僚会合で、「IS打倒は中東における米国の第1目標だ」と強調し、ISへの圧力を強化するよう各国に求めました。全68カ国・地域・機関が参加し、トランプ政権下では初開催しました。
ティラーソン氏は「(イラクやシリアの)安定化に向けた努力を支援するためにできることを検討してもらいたい」と要請しました。IS掃討後の地域の安定化に当たっては、軍事、財政両面で米国以外の参加国に大きな役割を求める意向を示しました。
また、シリアでの停戦を実現し、難民を故郷に戻すため「暫定的に滞在する地帯」を設けると述べました。トランプ大統領が主張するシリア国内への「安全地帯」設定を指す可能性もあります。安全確保には地上部隊など一定の軍事力が必要だが、詳細は明らかにしなかったということです。
一方、会合後に発表された参加閣僚による声明では、シリア和平について、過去の国際的な合意や国連安保理決議に基づき、宗派的偏りのない統治体制の樹立を支持すると改めて表明しました。IS掃討戦で新戦略を策定中のトランプ政権の独自色は反映されず、有志連合を組織したオバマ前政権の路線を踏襲した形です。