クォー・ムー族の民間文芸班

ハノイ便りの時間がやってまいりました。

ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。

フン こんにちは。フンです。この2年、ベトナムにあるデンマーク大使館の援助により、ベトナム北西部ディン・ビエン( Dien Bien) 省ムオン・ファン( Muong Phang) 県に住む少数民族クォー・ムー( Kho Mu)族の民間文芸班の活動が維持されてきました。これはクォー・ムー族の独特な民間文化の保存に大きく寄与していますね。

ホアイ そうですね。今日のこの時間はこの民間文芸班についてご紹介しましょうか、フンさん。

フン そうですね。

現場の音 1

お聞きいただいたメロディーはテン村のクォー・ムー族のドラとシンバルの演奏の音声です。2ヶ月に、1度、テン村の民間文芸班のメンバーはドラ、シンバル、笛などの練習を行っています。

現場の音 2

ホアイ 現在、テン村の住民は村の祭りや行事などを待たなくても、クォー・ムー族の伝統的民謡と舞踊を楽しむこともできます。テン村の共産党委員会のクァン・バン・ムオン( Quang Van Muon)委員長は「クォー・ムー族の伝統的文化が失われる恐れがあることを無視できずテン村の高齢者たちは2000年に、村の住民と力を合わせ、民間文芸班を結成した」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「当初、20人が参加していましたが、多すぎるので、減らしました。現在、テン村の民間文芸班のメンバー人数は16人です。これらの人々はいずれも熱心な態度で練習しています。村の伝統文化の保存を募ったら、みんな自主的に参加してくれます」

ホアイ このように語ったムオンさんによりますと、当初、彼と村の高齢者はそれぞれの家庭に赴き、文芸班に参加するよう呼びかけました。民謡を覚えた人は覚えていない人に、笛を吹ける人は吹けない人に教えます。また、楽器の製作方法もそれぞれの人々に教えなければなりません。

フン では、ここでちょっとティータイムにしましょうか。

ホアイ そうですね。では少数民族モン族の笛の音をお聞きください。

クォー・ムー族の民間文芸班 - ảnh 1


フン では、話を続けましょう。テン村に住むルオン・ティ・ビン( Luong Thi Vinh)さんは葉っぱで作った笛が上手に吹けます。

現場の音

ホアイ ビンさんはテン、村の子供に葉っぱ笛の吹き方を教える様子を見て、民族の楽器に対する彼女の熱心さを理解できますね。

フン そうですね。ビンさんは「幼い頃から、葉っぱの笛を吹きはじめた」と述べ、次のように語りました。

(テープ)

「私は葉っぱの笛、横笛も、二弦琴など4種類の楽器を演奏できます。これは子供の頃に教えてもらったものです。幼い時なら、いつでもどこでも学びます。田畑で野良仕事をしている時にも学べます。そして、若者たちに先祖からの文化を伝えるため、民間文芸班に参加したのです。」

フン ビンさんはこのように語りました。一方、今年35歳になったルオン・ティ・ヌン( Luong Thi Nun) さんは村の民間文芸班に参加する理由は村人を前に舞踊演奏を行うだけでなく、村の若者も伝統的舞踊を愛好するようになるということです。ヌンさんの話です。

(テープ)

「若者が民族の伝統的文化を受け継ぐため舞踊を教えています。子供たちも民謡を練習しています。最初は下手ですが段々に上手くなります。私はこの文芸班に参加する初めてのメンバーの一人です。この文芸班への投資が強化されることを望んでいます。」

フン ヌンさんの話でした。一方、テン村の民間文芸班のメンバーの一人であるルオン・ティ・フォンさんはクォームー族の多くの古い民謡を覚えています。フォンさんの話です。

(テープ)

「小さい時から、両親は私に民謡の歌い方を教えました。私は男女がかけあいで歌う歌垣や新しい家や正月を祝う民謡などを覚えています。これらの民謡は老若男女すべての人々が元気でいられるように、仕事が発達することを祈ります。クォームー族の民謡の内容は意義深いものですから、多くの村人が覚えることを望んでいます」

フン フォンさんの話でした。

現場の音 3

この2年、テン村の民間文芸班のメンバーは失われる恐れのあるクォーム族の古い民謡の復活に全力を尽くしてきましたね。

ホアイ そうですね。これらのメンバーの努力により、今後、クォーム族の伝統的民謡が維持され、若い世代にも伝えることが期待していますね。

フン そうですね。では。おしまいに歌をお聞き頂きながら、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。

ホアイ 「山の恋の歌」でした。リスナーのみなさん。今日のこの時間はテン村のクォーム族の民間文芸班についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はこれで終わります。来週のこの時間にまた、お会いしましょう。ごきげんよう。

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