ハノイ便りの時間がやってまいりました
音楽
フ お元気ですか?皆さん、フンです。
ホ 今日は、ホです。今日のこの時間はメコンデルタ地域のソクチャン省のボートレースについてご紹介しましょうか?
フ ハイ、そうしましょう。先ず、ソクチャン省の簡単な文化財についてご紹介します。ソクチャン省はホーチミン市からおよそ200キロ離れた所に位置し、多数民族キン族のほか、クメール族、ホア族の三つの民族が共存しています。ソクチャン省では、クメール族の文化がこの地の特徴となっているんです。
ホ 夏らしいテーマで いいですね。ソクチャン省には、様々な文化遺産があります。例えば、蝙蝠寺や巨大蝋燭のビュソン寺、ホアアン寺、特にお祭りなどです。この地でのお祭りはクメール族の特徴を持っています。
フ ソクチャン市内から西へ5kmほどのところにあるコウモリ寺には その名前の通り沢山の大コウモリが寺の敷地内の木に住み着いています。 大コウモリというだけあって巨大な体長は羽を広げると1・2メートル近く になるといわれます。この寺は観光客にとって魅力的な観光スポットとなっていますよね。
ホ そうですね。また、ビュソン寺では、粘土で作られた仏像や現物が保存されています。特に、200キロほどの蝋燭3本と100キロの蝋燭3本があります。100キロの蝋燭は1970年から火にあたりましたが、今日まで燃えられています。この寺の住職によりますと、この蝋燭は70年に渡って燃えることが出来ます。
フ 面白いですよね。もっと面白いことはソクチャンで年中行われている祭りです。それぞれの祭りは特徴を持っていますが、ベトナム国内で知られている祭りはオク・オン・ボク祭りです。この祭りにあたりボートレースが開催され、ソクチャン省の住民をはじめ、メコンデルタ地域の各地方の住民をも魅了しています。
ホ そうですね。ボートレースは昔から伝われるもので、単に競い合うだけでなく、精神的鍛練(たんれん)を示すものでもあります。ですから、普段、ボートは貴重なものなので、お寺で保管され、女性たちが触れるのを禁止しています。
フ 厳しいですね。ボートは通常、長さ25から30メートルほどですが、50にんから60人を運ぶことが出来ます。ボートに描かれた模様はクメール族のお寺の模様をモチーフとしています。これは信仰ぶかさを示すものですよ。
ホ ボートレースは毎年旧暦の10月の満月の日に開催され、多くの人々が参加します。この日になりますと、ソクチャンの町は楽しいムードで一杯ですね。
現場の肉声
フ ボートレースが開かれる前日、人々はマスペロス川に集まって、歌垣が始まります。
現場の肉声
ホ ソクチャン省には年中行われるお祭りが沢山ありますが、人々が待ち焦がれているのがボートーレースです。このボートレース祭りを体験したチャン・スァン・カンさんは次のように語りました
テープ
「昔から、クメール族の人々の生活にとって スポーツ活動は重要な役割を果たしています。みんなは様々なスポーツをやっていますが、一番人気があるのはボートレースです。レースで優勝したチームは賞金をお寺に寄付します。ですから、ボートレースに参加するのは精神的な糧を求めることでもあるあると思います」
フ カンさんの話でした。ではここで、ティータイムにして、歌を一曲お聴きいただきましょう。
ホ では、話を続けましょう。お年寄りから子供まで誰もがボートレースに参加したい気持ちを持っています。今年80歳になったGIANGTHICHさんは「ボートはクメール族の人々の生活と密接に結んでいている。みんなはボートを神聖なものと見做している。ボートレースは地方の特色ある文化を示すものである」とのべ、次のように語りました
「テープ」
「私は全てのボートレース祭りに参加していますが、子供たちもその参加に励んでいます。祭りに参加して、賑やかな雰囲気と綺麗なボートを見ると、若いころに戻った気分になります」
ホ THICHさんの話でした。ボートは住民の寄付金で作られますので、お寺で保管されます。ですから、ソクチャン省にある全てのお寺はボートレースチームを組みます。このチームをつくるため、お寺は元気な青年を選出して、ボートの漕ぎ方を教えるコース訓練を行わなければなりません。チームの1人であるチャン・バン・イェンさんは次のように語りました
「テープ」
「ボート一隻には 通常50人います。ボートの真ん中に座る人は指揮者です。全てのチームは指揮者の命令に従って動きます」
ホ イェンさんの話でした。ボートレースチームは男子チームと女子チームに分かれています。男子チームは1200メートルですが、女子チームは800メートルとなります。
フ 楽しそうですね。リスナーのみなさん、是非、このボートレース祭りを見学してくださいね。その様子を見ることで、ベトナム南部の文化をさらに理解することが出来るかもしれません。
ホ そうですね。
フ ではおしまいに、歌一曲を送りして、今日のハノイ便りを終わりにしましょう・
ホ リスナーの皆さん、今日のこの時間はソクチャン省のボートレース祭りについてご紹介しました。それでは、今日のこの時間はこれで終わります。又、来週お会いしましょう。ご機嫌よう