ドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさん

ハノイ便りの時間がやってまいりました。

ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。

アン こんにちは。アンです。ベトナムのドンタイン( Dong Thanh) のセラドングリーンと呼ばれるベトナムの青磁が李王朝時代(11世紀~13世紀)に栄えたものの一時は消滅した時もありましたが、グェン・ベット( Nguyen Viet) という職人の努力により復活されましたね。

ホアイ そうですね。今日のこの時間はドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさんについてご紹介しましょうか。アンさん。

ドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさん - ảnh 1

アン はい。いいですね。グェン・ベットさんはベトナムの歌舞劇団のバレエ団の初代の団長でした。今から40年前に、グェン・ベットさんは多くの有名なバレエを監督しましたが、家族の伝統的職業の美しさと真髄を維持、保存するため、バレエ分野における事業をやめて、青磁の釉薬の復活に力を入れました。

ホアイ グェン・ベットさんは次のように語りました。

(テープ)

「7歳の時から、陶器の窯炉で仕事をしました。11歳には、故郷で革命運動が活発に行われ、私も革命活動に参加するため、陶器生産の職業をやめました。革命活動に参加してから、バレエ団の団長を務めましたが、私の家族は5世代にわたり、陶器生産に従事していましたので、陶器の研究に戻りました」

ホアイ グェン・ベットさんの話でした。では、この辺でちょっとティタイムにして歌をお聴きいただきましょう。

歌  をお送りしました。

話を続けましょう。セラドングリーンは陶器生産に最も創意工夫の製品で、陶器生産に熱心な人ならば、誰もがこのセラドングリーンの生産を抜きにして語ることはできません。グェン・ベットさんは次のように語りました。

(テープ)

「セラドングリーンは奇妙な要素から生まれたものです。そのため、私はこの釉薬を作るための原料を探すため、北部山岳地帯のサパ町から南部までの至るところに行きました」

ドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさん - ảnh 2

                                                                                             グェン・ベットさん

ホアイ グェン・ベットさんの話でした。グェン・ベットさんは1979年にセラドングリーンの生産に着手し、失敗を繰り返した後、1991年にやっと成功しました。

アン ベトナムのドンタイン セラドングリーンは独特で、素地に艶があり、現代のバッチャン陶器や南部ドンナイ省の陶器の釉薬とは違いますね。

ホアイ そうですね。その美しさを造り上げるのは陶器職人にとって大きな試練となっています。先ほどのグェン・ベットさんは次のように語りました。

(テープ)

「それぞれの国々の陶器は独特な美しさがあります。ベトナムの陶器も独自の美しさがあります。陶器は単に陶器であるだけではなく、文化の独自さを示すものです。どんな国も独自の陶器があるわけではありません。そのため、その独特の陶器を思い出すだけでなく、それを復活させなければなりません」

ホアイ 現在、グェン・ベットさんはセラドングリーンの復活に日夜を問わず力を入れていますが、様々な不安を抱えています。グェンベットさんの話です。

(テープ)

「ベトナムの文化の独自さを示すこのセラドングリーンの復活にさらに努力したいですが、自分が亡くなった後も、誰もこの事業を継承しないことを心配しています。これまでに、李王朝のセラドングリーンを復活しましたが、陳(チャン)王朝、そして、レ王朝とマック(幕)王朝のセラドングリーンもありますが。。。。」

ドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさん - ảnh 3


ホアイ しかし、グェン・ベットさんの心配がある程度緩和されています。ですから、セラドングリーンに対するグェンベットさんの愛情と熱心さが彼のセラドングリーンの工房に働いている若い職人に伝えられているのです。

アン 今年24歳になったグェン・トゥさんにとって、グェン・ベットさんと出合ったのはトゥさんの人生の重要な転換点となりました。グェン・トゥさんはセラドングリーンの虜になり、やっていた仕事をやめて、セラドングリーンの生産に従事することになりました。

ホアイ グェン・ベットさんの熱心な指導により、現在、グェン・トゥさんはセラドングリーンの生産技術を身に付けられるようになりました。グェン・トゥ( Nguyen Thu) さんは次のように語りました。

(テープ‘)

「グェンベット先生は文化人ですから、何をしていても文化的な面に配慮しなければなりません。私はグェンベット先生から、「陶器の職人であるならば、玉のように透明性が高い心を持たなければならない」ということを理解しました。短気な人は絶対にできません。」

ホアイ これまでに、ベトナムのドンタインのセラドングリーンはベルギーの首都ブリュッセル博物館でしか鑑賞できませんでしたが、今は、その陶器の出産地であるベトナムで復活されました。

アン グェン・ベットさんの成功はベトナムの文化の一つの独自さを復活するだけでなく、ベトナム職人の優れた腕と才能を示すものですね。

ホアイ そうですね。では、おしまいに歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。

「    歌」をお送りしました。

リスナーのみなさん。今日のこの時間は、ドンタインセラドングリーンの復活に取り組んだグェン・ベトさんについてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。  

 Chao cac ban。

 


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