ベトナムにおけるボランティア活動


 

 

 

音楽

フン:お元気ですか?皆さん、フンンです。

トゥ・ハー:今日は、トゥ・ハーです。フンンさん、この数年、ベトナムで、ボランティア活動が活発になっていますね。

フン:そうですね。この活動は人道的なもので、経済社会の発展事業に貢献していますね。今日のこの時間はベトナムにおけるボランティア活動についてご紹介しましょうか?

トゥ・ハー:ハイ。そうしましょう。ベトナムでは、ボランティア活動は戦争時代から行われてきましたが、最近では、社会的活動になっています。

フン:そうですね。ベトナム人だけでなく、外国人もボランティア活動に積極的に参加しています。こうした運動に一番多く積極的に参加しているの外国人は日本から来るひとびとでしょうね。

トゥ・ハー:その通りです。ハノイ市では、隣接する省の吸収合併などに加え、昨今の急激な経済発展に伴って人口が急増し、それに比例して増加する廃棄物の処理問題が深刻化しています。市内で唯一の廃棄物最終処分場は、2012年までに満杯(まんぱい)になると予測されており、廃棄物の削減は緊急課題となっています。

フン:JICAは、2006年11月から技術協力プロジェクト「循環型(じゅんかんがた)社会形成に向けてのハノイ市3Rイニシアティブ活性化支援」を実施しており、ゴミの分別収集や、環境教育、市の廃棄物条例の改定などを支援しています。
トゥ・ハー:これらの技術協力プロジェクトと連携し、ハノイ市で行われている環境教育を補完する取り組みとして短期ボランティアとして11人が派遣されました。自分たちと同世代の、現地の高校生や大学生が主体となるボランティアグループ「3Rボランティアズ」と共に、環境啓発(けいはつ)関連のイベントで、パネル展やチラシの配布、ダンスパフンォーマンスなどを通じてゴミの分別・減量(げんりょう)(うった)えました。また、ハノイ市の小学校を対象に、手作りの教材を活用した環境教育の授業も行いました。

フン:授業では、まず子どもたちにゴミ問題に興味を持ってもらおうと、楽しく学べるゲーム感覚の学習方法を取り入れました。ベトナムの授業は、教科書暗記型(あんきがた)の学習方法が主流のため、五感を使ったゲームが用いられることは珍しく、初めは先生も子どもたちも、とどまった様子でしたが、授業が進むにつれて積極的に参加するようになりました。

トゥ・ハー:中でも「埋立地(うめたてち)容積(ようせき)がなくなっていくことを体感するゲーム」や「お(はし)を使ったゴミの分別ゲーム」「3Rすごろく」は特に人気があり、子どもたちが夢中になって取り組む姿が見られました。

フン;また、日本での経験や知識を基にして協力隊員が作成した教材と授業のカリキュラムに、「3Rボランティアズ」や小学校の先生の意見やアドバイスを取り込み、子どもたちにより伝わりやすい授業を行うための工夫を重ねました。その甲斐あってか、全6回の授業が終了した時には、子どもたちから「ゴミを分別することの大切さが分かった」「もっとゴミ問題について学びたい」という声が上がりました
トゥ・ハー:協力隊員たちの活動終了後も「3Rボランティアズ」や各小学校の先生たちが中心となり、今回作成したテキストマニュアルや教材を活用して、各学校で定期的に行われています。

フン:それはいいですね。

ではここで、ティタイムにして、歌をお聞きいただきましょう。

音楽

トゥ・ハー;では、話を続けましょう。

現場のテープ

トゥ・ハー:お聞き頂いた録音は「ニェム・テイン・日本語で「信念」という意味」ボランティアグループによるハノイ慈善バザーの様子です。このバザーで売られた物は友好村の身体障害児や枯葉剤により被害を受けた子供たちの手作りでグッズです。バザーで集まったお金は、ハノイ市や周辺の地域にある社会補助センターの拡充あるいは設備の備品に当てられます。

フン:いいですね。ニェム・ティンというボランティアグループは2003年から創立され、数えられないほど様々なボランティア活動に行っています。このグループは恵まれない人々に沢山の喜びをもたらしています。グループのゴ・ティ・トゥ・ハーン・ニュン班長は次のように語っています

「テープ」

「ニェムティン」というグループは私たちにとって有意義なものです。グループのメンバーほとんどは、恵まれない人々ですが、他の人々と共に喜びや悲しみを分かち合いたいという意欲があります。グループの活動は最初、各メンバーから寄付された経費で始まりました。ボランティアの人々にとって、障害児のスマイルは励みになります。」

フン:NHUNGさんどうもありがとうございました。ベトナムでは、ベトナム人だけでなく、在ベトナム在留外国人もボランティア活動にも積極的に参加しています。2004年に創立されたSJ国際ボランティア組織は、環境や教育などに関する各プロジェクトの実施に行っています。

トゥ・ハー:毎年、この組織には、世界各国から来たボランティア数百人が参加します。この組織のド・ティ・フンク担当者は次のように語りました

「テープ」

「ボランティア活動の効果についてですが、ボランティア人々の成長やボランティアの補助を受けた場所の積極的な変貌につい語らなくてはなりません。1年から3年後、これらの場所に住む住民の生活がかなり改善されました。それはコミュニティとボランティアの人々の認識を示すものだと思います」

トゥ・ハー:フンクさんどうもありがとうございました。先頃、ベトナム人とカナダ人青年20人からなる青年ボランティアグループは、北部山岳地帯トゥ・ハーアビン省の一番貧しい村と見られているイェン・モン村でボランティア活動に参加しました。これは、トゥ・ハーーチミン共産青年同盟と世界青年組織の協力プログラムにより行われたものです。

現場のテープ

フン;ベトナムとカナダの青年ボランティアはイェンモン村に入って、村の子供たちに英語を教えてきました。子供たちは英語を学ぶことに興味を持ちました。この活動に参加した青年ボランティアであるド・マイ・フンォンさんは、次のように語っています。

「テープ」

「子供たちに教えるためには、わかりやすく なければなりません。子供たちにとって外国語と接するのは今回が初めてですから。教え方は魅力的でなければならないと思います。」

フン;フンォンさんは少数民族の子供と接触することは当然ですが、カナダ人ニコレ・スコロサーさんにとっては、少数民族の子供たちに英語を教えることは今回が始めです。ニコレさんの話しを聞きましょう。

「テープ」

「授業の始めに、英語の歌を一緒に歌うことから始めました。私達は子供たちに「ベトナム語で、この歌の内容をわかりますか・」と聞きました。子供たちが「わかりません」と答えたら、直ぐ、その歌の内容をゆっくり説明します」

トゥ・ハー:ニコレさんどうもありがとうございました。ボランティア活動は、人道的活動でありながら、ベトナムを世界の国々と密接に結びつけることにもなりますね。

フン:そうですね。ベトナムでのボランティア活動は益々活発になってゆくことでしょう  

ハイ。ではおしまい、一曲を送りして、今日のハノイ便りを終わりにしましょう・

トゥ・ハー:リスナーの皆さん、今日のこの時間はベトナムでのボランティア活動についてご紹介しました。それでは、今日のこの時間はこれで終わります。又、来週お会いしましょう。ご機嫌よう   

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