ハノイ便りの時間がやってまいりました。
ホアイ こんにちは。ホアイです。
フン こんにちはフンです。
ホアイ フンさん。東日本大震災からちょうど1年たちますね。普段、1年が経つのは早いと感じますが、東日本大震災の被災者を含め、日本の皆さんにとって、この1年は本当に厳しい長い一年だったでしょうね。
フン そうですね。この1年、東日本大震災の被災者は数え切れないほど多くの困難と試練に直面したことでしょう。でも、困難な状況にありながらも日本人の努力と粘り強さはベトナム人を含め、世界各国の人々を感服させてきましたね。
ホアイ そうですね。東日本大震災が発生した後、ベトナムのマスメディアは連続して、大震災の被害の復旧に取り組んでいる日本の様子と人々の努力を伝えて、私たちベトナム人の関心を集めましたね。
フン そうですね。世界各国はできる限り、日本に対する共感と支援を積極的に行ってきました。今日のこの時間はベトナム人の日本への気持ちについてお伝えしましょうか?
ホアイ はい。そうしましょう。東日本大震災が発生した2日後、ベトナム共産党書記局と首相府は公文を発表し、その中で、ベトナム赤十字協会に対し、ベトナム全国民を対象に東日本大震災の被害の復旧に取り組んでいる日本に対する支援運動を繰り広げるよう要請しました。
フン したがって、ベトナム赤十字協会は各部門、機関、各レベルの祖国戦線、社会団体、経済グループ、会社、企業、人民各層に対し、東日本大震災の被災地への支援活動に参加するよう呼びかけましたね。
ホアイ こうした呼びかけに応じて、ベトナムの各部門、機関、企業、各層人民は日本と痛みと困難をを分かち合おうとこの支援運動に積極的に参加しました。
ベトロベトナム社はベトナム駐在日本大使館に義捐金を引き渡した
フン 2011年3月26日までに、ベトナム赤十字協会中央委員会は日赤本社を通じて、日本の被災者に40万米ドルを手渡しました。日赤本社はベトナムからの支援金は東日本大震災の被災地に届けられた外国からの初めての支援金の一つだと確認しました。ハノイでで日本語を教えている日本語教師の一人は次のように語っています。
(テープ)
「日本とベトナムはとても強い絆で結ばれていると思います。日本は今回の地震の時に、ベトナムの人たちがたくさん応援してくれました。それで、日本の人たちはみんな大変感謝しています。」
では。ここでちょっと休憩にして、歌「 」をお聞きいただきましょう。
ホアイ チンコンソンが作曲した「愛し合おう」でした。日本の被災地に対するベトナム赤十字協会の呼びかけにより実施されてきた支援運動だけでなく、ベトナムでは様々な形で、支援活動が行われましたね。
フン そうですね。例えば、日本のアニメを始め、児童書籍を専門に出版しているキムドン出版社は2011年4月ハノイで行われた『日本元気祭り』で展示ブースを設けました。
ホアイ ベトナムの英雄的なキムドン少年を冠にした出版社の展示ブースの前には東日本大震災の被災者に送るため、大きな手紙を作成し、この祭りに参加した人々から励ましの言葉と署名を集めました。ベトナムの多くの若者がその手紙に日本の被災者に対する心からの励ましの言葉を書き込みました。例えば、「日本の皆様、頑張ってください」とか、「私は皆様に感銘を受ける」とか、“ Be strong Japanなどですね。
フン そうですね。キムドン出版社の宣伝室の責任者であるザンゴクさんはそこに署名にしたい人々を導きました。彼女はこの特別な手紙について、「東日本大震災の被災の克服に励んでいる日本人の精神を鼓舞するため、この手紙は後から日本に送られる」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「今日署名した人々の中には、今年90歳になったおじいさんと、学齢期に満たない 通学年齢になっていない5歳の子供もいます。特に、目の不自由の女性も署名したいというので、私の手にもってと言って書きました。午前中だけで、署名とメッセージはいっぱいになっていまい、もう何も書けなくなりました。これらを通じて若者を始め、ベトナム人にとって、日本はとても親しみ深い国であることが分かりました。」
フン このように語ったザン・ゴクさんは「キムドン出版社はこの日本元気祭りで販売された書籍1冊につき、5千ドンを東日本大震災の被災者に贈ること」を明らかにしました。
ホアイ そうですね。私が知っているだけでも、キムドン出版社の本には、一冊6千ドン位の本も少なくないですよね。
フン そうですね。その他、キムドン出版社は東日本大震災が起きたことを受けた直後から読者に対して「日本の友人とわかち合う手紙」という作文運動を開始しましたね。
ホアイ そうですね。これらの手紙はどれも東日本大震災の被災者に対するベトナムの子供たちの共感の気持ちを表していますね。次はハノイ市バンマイ小学校2年生のVu Le Minhくんの手紙をご紹介いたします。フンさん。どうぞ。
フン はい。ミンくんのお手紙を読みます。「日本の子供の皆さん。東日本方面で大震災と大津波が起き、多くの家屋や学校が流れたことを知り、僕はとても悲しんでいます。今、どうしていますか?勉強する本はありますか?僕はベトナムから皆さんのことをとても心配しています。一刻も早くこの震災が過ぎ去って、日本が元のように立ち直ることを心から願っています」。
ホアイ ミンくんの手紙を読み、心が動かされました。ベトナムに滞在中の日本人もそんなベトナム人の日本に対する暖かい心を目にして、非常に感激しています。ベトナム駐在の特定非営利活動法人の南大阪とアジアの平和友好の架け橋のメンバーであるアサダ・アサヒコさんもその一人です。
(テープ)
「私はベトナムの皆さんの暖かい心をとてもうれしく思っています。日本とベトナムは大変友好関係が深くなっています。今回の日本の災害に対して、ベトナムのみなさんが自分の災害のように感じてもらうことに日本人として大変嬉しく思っています。」
ホアイ アサダさん。ありがとうございました。これらの活動を通じて、ベトナムにとって、日本は非常に親しい国であることを感じますね。
フン そうですね。日本の当時の管直人首相もベトナム、シンガポール、ミャンマーなどへ「絆に感謝します」という手紙を送りました。管首相は地震と津波で甚大な損害を被った地域で「海外の皆さんの助けが私たちを勇気づけてくれました」と感謝すると同時に「私は復興へ向けて全力を尽くしてまいります」と決意を示していましたね。
ホアイ そうですね。ここで、チンコンソンの歌をお送りして、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
リスナーのみなさん。今日のハノイ便りは日本に対する『ベトナムの思い』についてお伝えしました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう