ハノイ便りの時間がやってまいりました。
ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。
アン こんにちは。アンです。今年は午年ですが、ベトナム北西部に住む人々にとって馬は非常に身近な動物ですね。
ホアイ そうですね。今日のこの時間はベトナム北西部の少数民族の生活における馬についてお話しましょうか。アンさん。
アン はい。いいテーマですね。昔から、北西部の人々にとって、馬は単なる動物というだけでなく、友達的存在ですね。北部山岳地帯イェンバイ ( Yen Bai) 省チャムタウ ( Tram Tau) 県チャムタウ( Tram Tau) 村からギアロ ( Nghia Lo) 町ムオンロ( Muong Lo) 市場までの距離は40キロほどありますが、ザン・ア・チャン ( Giang A Trang) さんは市場に行く時、よく馬を使います。馬に乗って行くと1時間ぐらいで行けますから、バイクで行くより少し遅いほど程度です。
ホアイ チャンさんの家族は以前と比べると経済的余裕がでてきたので、バイク2台を買いましたが、市場に行く時は馬に乗って行くのが好きです。以前、チャンさんの家族は馬10頭を飼育していましたが、今は5頭いません。
アン チャンさんの話によりますと、モン族の人々の生活に馬は非常に重要な役割を担っています。森に入る時でも、畑に行く時にも、そして、遊びに行く時にもいつも馬がそばにいます。
ホアイ 今、モン族の人々の多くはバイクを買いましたが、険しい山道をのぼる時は馬に乗るのが最適です。バイクは谷川を渡ることができませんが、馬ならできます。
アン また、馬の主人が酒で酔っ払っても、馬は主人を背中に乗せて、家まで運んでくれますからね。
ホアイ そうですね。モン族の馬はモン族の人々のように、力強くて、勤勉な性格をしています。チャンさんは次のように語りました。
(テープ)
「馬はまるで家族の一員のようです。馬は田畑から家までトウモロコシや米を運びます。そして、農産物を市場に運びます。どこかに行きたい時、馬に乗れば行けます。」
ホアイ チャンさんの話でした。では、この辺でちょっとティタイムにして、歌をお聴きいただきましょう。
「 」 をお送りしました。
話を続けましょう。今日、モン族の人々の生活は改善され、バイクもありますが、モン族のどの家族も馬 数頭を飼っています。
アン 馬はモン族の人々の生産活動を助けるだけでなく、彼らの多くの民間遊戯に欠くことのできない動物です。
ホアイ 競馬は多くのモン族の人々をとりこにしています。ムカンチャイ( Mu Cang Chai) 県に住むザン・ア・レン( Giang A Lenh) さんは若い時代に体験した競馬について、次のように語りました。
(テープ)
「競馬に参加した時、私たちは勝敗にはあまり気にしていませんでした。自分が飼育した馬に乗って、千頭にものぼる馬と競い合うことができ嬉しいでした。だれもが馬の飼育に力を入れました。毎年、春がやってくると、若い男性は自分の馬とともに競馬に参加しました。」
ホアイ ザン・ア・レンさんの話でした。北西地域に住む少数民族であるタイ族、ムオン族、ティ族の人々にとって、馬は家族の一員です。山を越えたり、谷川を渡ったりして、森や畑に行く時、最も便利な交通手段は馬です。荷物がどんなに重くても、馬は背負うことができます。
アン ですから、男性たちはきちんと馬の世話をします。美しくて強い馬を所有する男性は女性に対し、強い印象を与えることができます。
ホアイ 今日、バイクが普及している時代ですが、北西地域の少数民族の村々には多くの馬が飼育されています。イェンバイ ( Yen Bai) 省バンチャン( Van Chan) 県タインルオン( Thanh Luong) 村に住むハ・バン・オン ( Ha Van On) さんは次のように語りました。
(テープ)
「生まれた時から、家の中に馬の姿があります。大人になると、馬に乗って、いろんなところに行きました。今は年寄りになりましたが、馬は売りません。馬を売るのは友人を売る意味なのです」
ホアイ オンさんの話でした。毎年、春になると、北西地域には馬の市が開かれます。気に入る馬を選ぶため、この地域の多くの青年が遠い道にも問わず、この市場に行っていますね。
アン そうですね。では、おしまいに歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。
「歌」をお送りしました。
リスナーのみなさん。今日のこの時間はベトナム北西部の少数民族の生活に欠くことのできない馬の姿についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。
Chao cac ban。