南部クメール族の五音音楽

ハノイ便りの時間がやってまいりました

ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。

アン こんにちは、アンです。今日のこの時間はベトナム南部クメール族の五音という伝統的音楽についてご紹介しましょうか?

ホアイ はい。いいですね。南部クメール族は豊かな伝統的文化を保っています。クメール族の祭りには様々な伝統的楽器の音色が響き渡っています。これらの祭りに欠かせないのは五音というオーケストラの演奏ですね。

南部クメール族の五音音楽 - ảnh 1

アン そうですね。五音のオーケストラはクメール族の人々が昔から創られたものです。五音というのはこのオーケストラの楽器を造り上げられた5つの素材を指していますね。それは木、銅、鉄、皮と息(呼吸)です。このオーケストラには太鼓、ドラ、笛など7つの楽器があります。

現場の音(2)

ホアイ 五音オーケストラは伝統的音楽だけでなく、新しい音楽も演奏できます。

アン 昔から、五音オーケストラはクメール族の寺院で行われる行事のだけ演奏されてきました。これらの行事に、クメール族の人々は徹夜をしながら、五音の音楽に乗って、伝統的舞踊を披露しました。

ホアイ 今日、五音オーケストラはクメール族の文化スポーツ観光祭りにも奏でられます。その独特の音色はクメール族の人々だけでなく、観光客も引き付けていますね。

アン そうですね。では、この辺で、ちょっとティータイムにして、歌をお聴きいただきましょう。

五音音楽をお送りしました。

では、話を続けましょう。南部ソクチャン市から東南へ3キロ離れた所に、コウモリ寺がありますが、毎週の週末になるとこの寺にお参りに行く参拝客は地元の青少年が奏でる五音の音楽を楽しむことができます。

現場の音

ホアイ 今は夏休みですから、週末だけでなく、日常にもこのコウモリ寺に行って、演奏しますね。年齢が最も多い子は15歳、最も小さいものは6歳です。今年15歳のド・ミン・ズオン( Do Minh Duong) くんは他の子供を指導しています。

(テープ)

「毎週の土日曜日に、この寺院に行って、参拝客の前で演奏します。これらの子供たちは五音の音楽の練習が始まったばかりです。先の音楽は葬式に使われるものです」

ホアイ このように語ったズオンくんは五音音楽を練習始めてから一年になりましたが、上手に奏でられています。五音音楽は非常に音が豊富ですが、これらの子供たちは簡単な音楽しか演奏できません。今年12歳のズオン・バン・ニン( Duong Van Ninh)くんは次のように語りました。

(テープ)

「五音音楽を練習してから2週間だけでも3曲できました。とても難しいので、夜に一曲の半分を朝に半分を練習しました」

ホアイ ニンくんの話でした。五音音楽ができる人々はプロの演奏者ではなく、農民たちです。クメール族の子供たちが一生懸命に五音音楽を奏でる様子を見て、クメール族の日常生活における五音音楽の根強さを理解できます。先ほどのズオンくんは次のように語りました。

(テープ)

「私は50曲できます。子供たちは五音音楽を上手に学んでいます。最初は難しいですが、徐々に慣れような気がします」

ホアイ 五音音楽はクメール族の人々の日常生活に密接に結び付いています。クメール族の人々の嬉しさも悲しさも音楽を通じて表現されています。


南部クメール族の五音音楽 - ảnh 2

アン そうですね。クメール族の人々は五音音楽の音色の中で生まれ、そして、この世を去る時も、また五音音楽の音色に包まれています。

ホアイ クメール族の人々はいずれも五音音楽の維持、保存することの重要性を意識しています。そのため、コウモリ寺だけでなく、ソクチャン省のほかの多くの寺では五音音楽の練習クラスが開かれています。

アン これらの子供たちは五音音楽の維持、発展に重要な役割を担っていますね。

ホアイ そうです。では、最後にもう一曲ここで歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。

カムリが歌った「バーバー上着」でした。リスナーのみなさん。今日のこの時間はクメール族の五音音楽についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。          
  Chao cac ban。

 

 

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