古タイヤのゴム製サンダルを生産しているファム・クアン・スアンさん

ハノイ便りの時間がやってまいりました。

ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです

アン こんにちは。アンです。ハノイ市内のホーチミン主席の家を見学する時、国内外の多くの観光客が注目する中の一つにホーチミン主席が生前よく愛用していた古タイヤのゴム製サンダルがありますね。

古タイヤのゴム製サンダルを生産しているファム・クアン・スアンさん - ảnh 1

ホアイ そうですね。ホーチミン主席の質素な衣服と共に、このサンダルは主席の謙虚な性格のシンボルとなってきました。今日、このサンダルは博物館で見るだけと思っていましたが、最近、ファム・クァン・スアン( Pham Quang Xuan) さんの手により再び作られるようになりました。今日のこの時間は古タイヤのゴム製サンダルを生産しているファム・クアン・スアンさんについてお話しましょうか?

アン 面白いですね。先頃、ハノイにあるホーチミン博物館で、職人のファム・クァン・スアンさんは来館者の前で、ホーチミン主席のゴム製サンダル作りを実演していました。

ホアイ ファム・クァン・スアンさんは古いタイヤからサンダルに仕上げるまで30分しかかかりませんでした。

アン スァンさんによりますと、ホーチミン主席のサンダルはフランス製自動車ミシュランの古いタイヤから作る為、長持ちしました。

古タイヤのゴム製サンダルを生産しているファム・クアン・スアンさん - ảnh 2

ホアイ ホーチミン主席はそのサンダルで国内各地をはじめ、インドなど世界各国を訪れました。このゴム製のサンダルは履き心地がよいので、ベトナム人だけでなく、外国人観光客もこのサンダルを愛用しています。ですから、サンダル職人のファム・クァン・スアンさんはこの特別なゴム製サンダルの生産を再開しました。スアンさんは次のように語りました。

(テープ)

「ゴム製のサンダルづくりは我が家の伝統的な工芸です。1968年からこの職業に着手しましたが、古タイヤのゴムからサンダルをつくる工芸は1940年代に始まりました。」

ホアイ では、ここでちょっとティータイムにして、歌をお聞きいただきましょう。

歌 をお送りしました。サンダル職人のファム・クァン・スアンさん一家にとって、それぞれのサンダルは単に普通のサンダルであるだけでなく、社会的、かつ、歴史的価値があります。ファム・クァン・スアンさんの婿であるグェン・ティン・クオン( Nguyen Tien Cuong) さんは家族の伝統的工芸に従事するため、会計ソフト開発会社の副社長の座を辞職しました。クオンさんは次のように語りました。

(テープ)

「これらの製品は手作業であり、日用品が不足していた戦争中に生産されました。廃棄物から作られる為、環境を保護する意味にも重要な意義があります」

ホアイ 質素なゴム製のサンダルに対する興味から、クオンさんは多くの博物館に赴き、それぞれの時期に作られたゴム製サンダルのサンプルを集めました。これを基礎に、スアンさんはサンダルを作りました。

アン 例えば、ディンビェンフー作戦に利用されたサンダル、ホーチミン主席のサンダル、抗米救国闘争時代の青年突撃隊の隊員のサンダルなどです。抗米救国闘争時代の青年突撃隊の元隊員であるグェン・ティ・トア ( Nguyen Thi Thoa) さんは次のように語りました。

(テープ)

「抗米救国闘争時代に青年突撃隊の隊員だれもがゴム製のサンダルが支給されました。そのサンダルを履くのは心地がよいです。また、サンダルの底には森や山など滑りやすい道でもいけるように切り込みが入っていました」

古タイヤのゴム製サンダルを生産しているファム・クアン・スアンさん - ảnh 3

アン 特に2012年以降、スアンさんが作ったサンダルにはホアンサー群島とチュオンサー群島の形が刻まれました。

ホアイ これについて、スアンさんは次のように語りました。

(テープ)

「数年前、ある外国人観光客は私の自宅に赴き、サンダルを予約しました。サンダルを作ってから、その人はベトナムのことを思い出すため、何かをサンダルに刻むよう求めました。その時、私はすぐにホアンサー群島とチュオンサー群島が含まれたベトナムの地図を思い付きました。その観光客はこのデザインが大好きでした」

ホアイ この5年、スアンさんは世界30の国々と地域の2000人にサンダル8000足を販売しました。ベトナムの地図が刻まれたこれらのサンダルは世界各国の人々にベトナムの姿と人々の質素な生活を紹介するものとなっていますね。

アン そうですね。では、おしまいに歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。「歌」をお送りしました。

リスナーのみなさん。今日のこの時間は古タイヤのゴム製サンダルを生産し続けているファム・クアン・スアンさんについてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はこれで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。  

Chao cac ban。


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