アラビカコーヒーでスタートアップに成功したクホー族の女性
(VOVWORLD) -2年後、彼女が開発した「コーヒーYũ M’nang」という商号は、数多くの顧客から好まれ、ラムドン省の「一村一品」の製品として認証されました。
クーチャムさん |
中部高原地帯テイグエン地方ラムドン省ラックズオン県ダサ村に住む少数民族クホー族の若い女性クーチャムさんは、2018年に、ある小学校の英語教師を辞めて、コーヒーの経営でスタートアップに挑戦しました。その2年後、彼女が開発した「コーヒーYũ M’nang」という商号は、数多くの顧客から好まれ、ラムドン省の「一村一品」の製品として認証されました。このコーヒーは、現地で栽培した成熟コーヒー豆を加工したものです。
クーチャムさんによりますと、コーヒーの木は、長年にわたって、彼女の家族と現地住民と繋がっている植物の一つです。かつて、コーヒーの栽培業者は、コーヒー豆だけを収穫して、卸売業者に販売していたため、収益があまり上がらなかったということです。その一方で、地元にあるM’nang山頂上の美しさはいつものように、多くの国内外の観光客を魅了していることを知り、現地住民の収入向上に貢献するため、現地ならではのコーヒーの商号作りを考えました。それから、彼女は、およそ2億ドン、92万円程を借りて、コーヒーの焙煎機械や、包装機を購入し、コーヒー店を開きました。
クーチャムさんの話をお聴きください。
(テープ)
「私は、『コーヒーYũ M’nang』というコーヒー店を設立して、現地で栽培された全ての高品質のコーヒー豆を買い入れています。これは、故郷のコーヒー豆の付加価値を高めることも狙いですよ。この地方のコーヒーのアラビカ種は、他の地方のコーヒーに劣らず、経済的価値も高いですよ。」
かつて、コーヒー栽培業者は、成熟したものと未熟なコーヒー豆を分類せずに、そのまま卸売業者に販売してしまったので、一キロに付き6千ドン~7千ドン、約27円~32円という安い価格でした。しかし、クーチャムさんのコーヒー豆を販売すると、一キロ当たり1万ドン、46円程の高い値段になりました。そして、クーチャムさんは、加工したコーヒー豆を一キロに当たり60万ドン、2700の価格で販売しました。この価格は、一般のコーヒーと比べ2倍増となりました。コーヒーの栽培業者たちは、成熟したコーヒー豆を選ぶのに時間がかかりますが、高い値段で売れるため誰もが喜んでいるようです。
(テープ)
「以前、我が家は、経験に頼ってコーヒーを栽培していました。それに、安い値段で販売したため、収益は低かったです。しかし、クーチャムさんが教えてくれてからは、高品質のコーヒーを栽培するようになりました。この成熟したコーヒー豆で出来たコーヒーは、人気が高いので、いつも売れ行きが好調ですよ。」
市場に高品質のコーヒーを十分に出荷できるため、クーチャムさんは、現地の幾つかの農家と連携して、クリーンコーヒーの栽培面積を拡大しました。同時に、ソーシャルネットワーク上でコーヒーの製品を積極的にPRしています。
ダサ村農民協会のリエン・チャン・クサウ会長は、次のように語っています。
(テープ)
「数年前に、コーヒーの市価が低下する一方、肥料の値段が上がり、人件費も高かったため、農家たちはコーヒーの栽培をしたくなくなりました。しかし、クーチャムさんが、高品質でクリーンコーヒーの栽培の試みを成功させたお陰で、コーヒーの栽培業者は高い収入を得られるようになりました。私たちは、各企業と連携して、コーヒー製品の消費先を拡大する計画です。」
クーチャムさんが故郷の特産品の開発でスタートアップを成功したことは、コーヒーのアラビカ種の価値の向上に貢献し、持続可能な経済開発に繋がっていることです。