ベトナム人としてILCメンバーに初選出されたタオ博士
(VOVWORLD) -ベトナム人のグエン・ホン・タオ博士は、2016年11月にベトナム人として初めてILC=国際法委員会の委員に選出された後、2018年6月に、同委員会第70回会合で、第2副議長に選出されました。これは、タオさんにとって誇りであるだけでなく、多国間組織におけるベトナムの地位向上に寄与しています。
グエン・ホン・タオ博士 |
タオ氏がILCの委員、そして、ILCの副議長を務めることは、彼自身だけでなく、ベトナムにとっても大きな意義を持っています。というのは、ILCは法律分野において、国連の重要な一機関であるからです。
これについて、タオ博士は次のように明らかにしました。
(テープ)
「私は、自分と国の経験を活かして、国際法に関する新たな問題点を解決したいです。これは、全ての国々にとって影響力を持つ国際的な貢献です。」
一方、レ・ホアイ・チュン外務次官によりますと、タオ博士が、ベトナム外務省から国際法委員会に推薦された理由は、ベテラン法律家であり、かつ、外交官であり、また、国際公法、環境法、海洋法、国境線画定に詳しい専門家でもあり、国境領土をめぐる多くの交渉に参加した他、国際法に関する数多くの書籍や新聞を執筆してきました。さらに、タオ博士は、如何なる職務に就いても、任務を立派に果たしました。チュン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「以前、タオ博士は、かつてソ連とフランスで養成されました。彼は、複数回に国際法分野に関する研究や講義に参加しました。また、40年間にわたって、法律分野で活躍するなど、外交分野の重要な職を務めた経験があります。」
タオ氏は、かつて国家国境委員会副委員長として、国境領土に関する交渉において大きな功労があった人であり、ベトナムと中国の国境線画定・標識設置過程を完了させ、ベトナムとラオス、及びベトナムとカンボジア間の国境線画定と標識設置過程を促しました。さらに、タオ博士は、ベトナム東部海域、いわゆる南シナ海に関するセミナーやフォーラムに多くのアイディアを出してきました。そのため、この2年間、国際法委員会の委員、そして、同委員会の副議長を務める現在、彼は、ILCの研究活動に積極的に貢献してきました。
タオ博士は次のように述べています。
(テープ)
「全ての法律機関、国際裁判にとって法の支配は最重要な原則です。国際法委員会の任務は、国際法の漸進的発達と法典化を促進することです。ベトナムが同委員会に参加することは、ベトナムが国家規模だけでなく、国際規模の任務を果たすことができる才能と能力を十分に持っていることを示しました。」
ベトナムは、経済や文化社会のみならず、法律の分野において国際社会への全面的な参入を進めています。タオ博士が、ベトナム人として初めて国際法委員会の重要な職務を担うことは、ベトナムの誇りであり、ベトナムの地位に対する国際共同体の評価を示しています。また、これは、国際共同体の共通活動に積極的に寄与してきたベトナム人の能力を認めるものです。