(VOVWORLD) -1997年から2006年までベトナムの首相を務めたファン・バン・カイ氏が3月17日死去しました。85歳でした。約9年間にわたる首相在任中、カイ氏は、強い改革の精神と経済参入の決意を持ったリーダーと評価されています。
ファン・バン・カイ元首相 |
ベトナムの多くの人々や経済専門家は、カイ氏が首相在任中に、ベトナム経済の発展事業に重要な貢献をしていたと評しています。カイ元首相の顧問委員会の一員であったブ・コック・トアン博士は「カイ氏は首相在任中に、国民や専門家などの意見を耳によく傾けた。また、元首相は、企業の困難解決策を探る為、研究委員会と週一回会合を行い、意見や助言などを耳に傾けた。」と明らかにしました。トアン博士は次のように語っています。
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「カイ元首相は、2001年に、当時の研究委員会の構想で作成された最初の中小企業発展議定書に調印しました。カイ氏は、企業経営者から『企業の首相』とも呼ばれていましたよ。」
一方、ハノイ市中小企業協会のマック・コック・アン副会長兼理事長は次のように語っています。
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「1997年のアジア通貨危機の背景の中で、ファン・バン・カイ元首相の指導の下で、ベトナムの経済がその影響による困難を乗り越えました。首相の在任中、各企業の事業活動を妨げる6割以上面倒な手続きが削減されました。その結果、あらゆる企業が有利な条件を作り出されました。」
ハノイ市に住むト・ゴック・ソンさんは次のような意見を述べています。
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「カイ氏は知識人であり、彼の愛国心は敬われるべきです。また、彼は生涯を通じ、質素な生活を送りました。1997年のアジア通貨危機は東南アジア諸国を始めとする、多くの国の経済を左右されました。しかし、首相の柔軟でかつ科学的で主体的な指導の下で、ベトナムの経済はその困難を乗り越えました。これは顕彰されるべきな業績であると思います。」
他方、長年にわたって、カイ元首相と共に仕事をしていたカオ・シ・キエム元国家銀行総裁は「カイ元首相は高い責任感を持ち、仕事を慎重に解決した人であった。首相に就任して以来、彼は、企業や実業家、経営環境を優先課題の一つとして、企業の困難を解決し、企業発展の原動力を作り出すという方針を掲げた。」と明らかにし、次のように述べています。
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「カイ氏はベトナムの国際社会への参入を加速する為に、あらゆる措置を講じました。例えば、金融分野における国際参入を控えるために、経験学習や経験交換など様々な措置をとりました。」
ファン・バン・カイ元首相は、ベトナムの世界経済への広範な参入を目指す為に、確実な基礎を築き、ベトナムの経済発展事業に大きな貢献をしてきました。