(VOVWORLD) -ベトナム人民軍の英雄グエン・ヴァン・バイさんは、ベトナム戦争中、戦闘機に搭乗し、5機以上の敵機を撃墜したベトナム空軍のエースパイロット19人のうちの一人です。バイさんは、去る9月22日、脳卒中で亡くなりました。83歳でした。
ベトナム戦争中に、敵軍の戦闘機7機を撃墜したベトナムパイロットのバイさん(右) |
バイさんは1936年にベトナム南部ドンタップ省で生まれました。生前のバイさんの話によりますと、早婚をしたくないので、両親の承諾がないまま、入隊しました。
1960年に、バイさんは、北部に赴き、歩兵師団に入り、さらに空軍に移転し、飛行操縦を勉強しました。彼は、中国で5年間の飛行訓練を受けました。1965年に帰国したバイさんは、引き続き、空爆に参加しました。
ベトナム戦争中にバイさんが撃墜したと確認される戦闘機7機は、彼が操縦していたミグ17型ジェット戦闘機と比べ近代的かつ高速なものばかりでした。
バイさんの独特な撃墜方法について、ベトナム人民軍のボ・バン・トアン元参謀副総長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「バイさんは、ベトナムと世界の特別で、かつ、独特なパイロットでした。つまり、彼は、ミグ17型ジェット戦闘機に搭乗して、アメリカの戦闘機7機を撃墜したのです。後に、バイさんと直接話し合った際に、その撃墜方法は、ベトナム独自のゲリラ方法であったことがよくわかりました。」
アメリカ帝国のF-105、F8、F4などの近代的な戦闘爆撃機をバイさんが撃墜したことは、ベトナム人民軍にとって大きな励みとなりました。ベトナム人民英雄のレ・スアン・タウ少将は次のように述べています。
(テープ)
「バイさんの戦闘成績は、一般人民部隊の戦闘精神を鼓舞していました。私たちは、この成績を活かして、各戦場における敵を破って、勝利を勝ち取ろうという競争運動を発動しました。」
バイさんの多くの同僚たちは、この素朴な農民らしいパイロットの勇猛な戦いぶりに敬服しています。およそ100回にわたって、敵軍に攻撃しましたが、大多数は激しく、危険な闘いに直面した時も、いずれも、武器や手段などを完全に保つように、正確に取り扱っていました。特に、最初の攻撃に、彼が操縦しているミグ17型戦闘機は敵軍の銃で撃たれた80ヶ所以上の穴ができてしまいました。しかし、彼は、落ち着いて、その戦闘機を無事に着陸させたのです。
ベトナム空軍第923連隊のパイロットド・トアン・ティンさんは次のように語りました。
(テープ)
「英雄パイロットのバイさんから、色々な話を聞いて、とても誇りに思っています。ベトナム空軍の若い世代たちは、彼の戦功を見習うべきお手本にして、党と国家、軍隊から託された任務を立派に果たすように取り組んでいます。」
ベトナム人民軍の英雄グエン・バン・バイさんはこの世を去りましたが、彼の輝かしい戦功はベトナムの史書を始め、各世代軍事パイロット、そして、人々の心に名を残しています。