牛にエサをやっているタオさん

タオさんの話によりますと、以前の生活は、雇われた給料と稲作だけに頼ったため、いつも貧困な状態にあったそうです。その状態から脱出するために、よく考えました。そして、稲作で発生した副産物である藁を畜産に活用したり、藁を利用して、キノコ栽培をしたりしました。タオさんの話です。

(テープ)

「私は、以前、雇われ人でした。そして、経済発展に成功した知り合いの経験を身に付けてから、鶏やアヒルを飼育したり、キノコ栽培をしたりしました。そのお陰で、現在の生活は前より楽になってきましたよ。」

タオさんは、藁でキノコを栽培することで、一日1トンのキノコを収穫した時もありました。そのほか、稲作において発生する副産物を15頭の牛の飼育、椰子の栽培に活用しています。これらの経済生産モデルは、かなり高い収益を上げています。その後、彼は、生産面積を拡大するため、土地を購入しました。家族の生活が安定してから、建設資材、室内装飾を経営することにしました。これにより、彼の生活は余裕が出てきました。

タオさんについて、フォックフン村人民委員会のキム・ザン副委員長は次のように評価しています。

(テープ)

「タオさんは、真面目な人であり、経済発展を遂げた他の人々の経験を学びたがっている人です。現在、彼の家庭は、多くの分野において生産、経営しており、10人余りの人を雇っています。その他、毎年、現地に住む貧しい人々を支援していますよ。」

タオさんとキム・ベットさん（右）

その一方で、タオさんは、生活上困難な状態にある家庭に生産活動や家建設の費用を後から少しずつ支払う方式で提供しました。その貧しい家庭の一例はキム・ベットさんの一家です。

(テープ)

「我が家は、以前、田畑がなく、大変な生活でした。私たちが住んでいるこの新しい家は、国からもらった支援金のかたわら、タオさんからの融資を受けたお金で建てました。それだけでなく、タオさんは、私の仕事を斡旋してくれていますよ。」

経済発展を遂げた経験について、タオさんは、次のように明らかにしました。

(テープ)

「一番大事なのは、どんな仕事をしようとしても、自分の考えや態度などをかたく守って、他に譲らないということです。成功に至るためには、失敗は避け難いです。失敗から経験を積むようになります。そして、その経験があれば成功するはずだからです。」

経済発展を遂げたタオさんは、連続して「農民たちが上手な経営生産に励もう」運動において複数の表彰状を授与され、2019年に「優秀農民」という称号を贈られました。