新型コロナウイルス治療向けの気管チューブを発明した学生

(VOVWORLD) -現在、ホーチミン市チュンブオン新型コロナ治療病院の救急科は、ドゥクさんが製造した3つの気管挿管セットを使用しています。
新型コロナウイルス治療向けの気管チューブを発明した学生 - ảnh 1ドゥクさん(右)

中部高原地帯テイグエン地方ダクラク(Dak Lak)省のブオンマトート大学医科学部3年生のグエン・ホン・ドゥクさんは自分で造ったカメラ付き気管挿管セットが、患者の気管内挿管をより速く、より正確に実行するのに役立っていると評されています。さらに、新型コロナウイルス感染者の緊急治療に当たっている医師への効果的なサポートと感染の制限に貢献しています。

現在、ホーチミン市チュンブオン新型コロナ治療病院の救急科は、ドゥクさんが製造した3つの気管挿管セットを使用しています。救急科科長のファム・ゴック・フイ・トアン博士によりますと、この気管挿管セットは、内視鏡カメラと画面を組み合わせたので、分解・組立、操作を容易に実現することで同様の製品よりも多くの利点があるということです。特に、この設備は、死角のないモーションカメラを使用したので、気管挿管に安全性が高いと評価されています。

トアン博士は次のように語りました。       

(テープ)

「このカメラが利用者の目の高さに合わせて調整することができるので、気管チューブを挿入しやすいです。特に、新型コロナ感染者の救急時には、もっと遠い所に立っても、患者の口腔内に気管チューブを挿入することも出来ます。このことにより、疫病の感染が抑制されるようになりますよ。」

ところで、ドゥクさんは2018年に、カメラ付き気管内チューブの発明に着手しました。何回ものテストと調整が連続した後、2021年初めまでに、完全な製品が出来上がり、商品化されました。この製品は、従来の設備の欠点を克服しただけでなく、同様の輸入品より20倍も安い値段、約500万ドン、2万円未満で購入できます。

ドゥクさんの話です。

(テープ)

「病院での実習の時に、医師らが患者の気管内に気管チューブを挿入するに際して、困難に直面している様子を直視しました。私は、元々IT技術が好きであり、世界での先端技術の医療応用を深く理解しているので、世界では挿管課程の迅速さと正確さを確保できるカメラ付き気管内挿管が沢山あることを知りました。しかし、これらの製品をベトナムが輸入した場合、価格はとても高いです。ですから、自分自身で、気管内挿管を発明することにしたのです。」

一方、ブオンマトート大学・医科科長のチャン・ティ・タイン博士は、「ドゥクさんが、この医療設備を作ろうとした考えを聞いた後、医科の教師たちは、彼の構想に関心を寄せており、製品のテストに有利な条件を作り出した。現在、この設備は、商品化されている。その他、ドゥクさんは、ホーチミン市とビンズオン省にある幾つかの病院に30セット余りを贈呈した」と明らかにしました。ドゥクさんは、さらに、大学在学中に、学生たちが容易に自習し、実行できるように、創意工夫を凝らして解剖学的モデルを製造しました。

ドゥクさんは次のように語りました。

(テープ)

「私がよく考えたのは、ベトナムにおける単純な医療設備から複雑な医療設備までの殆どは非常に高い価格の輸入品ばかりです。その一方で、ベトナムの若者の科学的レベルがあれば完全にそれらの設備を製造することができるということです。もし、保健省と科学者らは医療設備の生産方向について相談したら、数多くのベトナム製品を生産できるでしょう。私は、貧しい人でも利用できる安い値段のベトナム製品を造りたいと思います。」               

ドゥクさんは、大学での学習に努力している傍ら、安価で質の高い医療設備の研究、製造に夢中になっています。

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