(VOVWORLD) -5月12日~14日にかけて、北部ハーザン省で開催された第6回「テン」(Then)という民謡と「ティン(Tinh)」という楽器フェスティバルでは、ハーザン省フォンド村のグェン・タイ・ホックさんの演奏による「テン」の演目は観衆を魅了し、一等賞を獲得しました。
ホックさん(赤い服)の演奏による「テン」の演目は観衆を魅了し、一等賞を獲得した。 |
「テン」という民謡は北部山岳地帯、中部高原地帯テイグェン地方に住んでいる少数民族のテイ(Tay)族、ヌン(Nung)族、タイ族の代表的な民芸として知られています。
(現場の肉声)
お聴きいただいたのは、第6回「テン」と「ティン」フェスティバルに参加したホックさんの歌声でした。この演目は、選考委員会から、芸術の面で高く評価されました。65歳のホックさんは、各世代にわたって民謡「テン」と楽器「ティン」の演奏芸術に結びついた家族の中で生まれ育まれてきました。8歳頃、祖父から、民謡「テン」の歌い方と楽器「ティン」の演奏を教わりました。しかし、青年になってから、10年間は軍隊に入隊しました。国家公務員の仕事で多忙なホックさんは、時々「テン」の練習をしました。そして、6年前に定年退職してから、「テン」の歌い込みに全力を尽くしてきました。
ホックさんの話です。
(テープ)
「民謡『テン』のメロディーが好きになっています。父方の祖父からこの民謡を習いました。それは歌い方でした。しかし、民謡『テン』の内容はとても豊富なので、さらに勉強しなければなりません。」
「テン」はテイ族の言葉で、「天」という意味で、いわゆる「天」と「地」の天です。この民謡は神様に豊作や幸福などを祈るもので、神様にお願いするための地上から天までの道のりを物語るのです。安定した天候を祈る他に、長生きの長寿、男女の愛、幸運などを祈る内容もあります。そこで、民謡「テン」を歌う人は、歌いながら、楽器「ティン」を弾くと共に、踊らなければなりません。
毎年の旧暦2月末から3月初めまで、フォンド村に住むティ族の人々は、民謡「テン」祭りを開催します。これは、年間を通じて、豊作と平穏な生活を祈る目的として重要な年中行事の一つです。ホックさんは、自分の民族のこの祭りに積極的に参加する傍ら、現地における「テン」を歌うクラブや、若者に「テン」を教えるクラスなどを行っています。
ホックさんの話です。
(テープ)
「現在、私は、フォンド村の民謡『テン』、楽器『ティン』クラブの主任です。このクラブは4年前に設立されました。これまでに、クラブは16人の高齢者男女を集め、毎月旧暦14日と15日の月夜の晩に活動します。」
ホックさんは、民謡『テン』、楽器『ティン』の演奏を伝える先生であり、地元での文芸公演活動を主宰する人となっています。それらの業績で、彼は、ハーザン省人民委員会から多くの表彰状を授与されたほか、民間芸能人として顕彰されています。