聴覚障がい者の床屋さんの主

(VOVWORLD) -「幸せな生活とは、自力で困難を乗り越え、自分の可能性を信じて、立ち上がること。それが、持続的な幸福である」。これは、首都ハノイにある床屋さんの主で、耳の不自由のグェン・タイ・タンさんの考え方です。
聴覚障がい者の床屋さんの主 - ảnh 1

ハノイ市ドンダ区バンチョオン路地にある床屋のタンさんを訪ねると、全く普通の床屋さんと同じに思われていますが、違うとすれば、店にいる誰もが一こと言うも話さないことです。主とお客さんとの会話は、手話や、電話のメッセージ、あるいは紙に書いたメモで行われているのです。

タンさんの話によりますと、今日までの成功を収めるためには、様々な汗や涙を流しながら、多くの努力をしてきたそうです。タンさんは「身体が不自由な青年のスタートアップの道はまっすぐとは言えなかった。」と明らかにしました。

当初、散髪という仕事でスタートしたいというタンさんは、どこの理容所に行って、散髪の勉強を求めていましたが、オーナーにから断られたということです。身体が不自由な人だから、何も出来ないこと、また、そんな人に仕事を伝えたくないという理由などでした。しかし、自分が好きな職業でスタートアップしたいという決意を固めたタンさんは、やっと職を身に付けるようになりました。勉強中に、分らないところがあれば、メモをして、インターネット上のビデオクリップを繰り返して見ました。彼は、いつも技能の向上、努力して勉強するということを意識してきました。その結果、2011年に、ハノイ市ドンダ区バンチョオン路地にある床屋さんを持つことができました。手先の器用さで、彼の床屋さんはいつもお客で込んでいます。それから、2015年に、タンさんが社長を務めるタングェン美容株式会社が設立されました。1年後の2016年に、タンさんは、2か所に支店を開きました。

常連客の話です。

(テープ)

「この床屋の質に満足していますよ。もちろん、最初、この店に入ったとき、髪型を聴いても、誰も答えてくれず、ちょっと不安でした。でも、散髪の後、自分が気に入った髪型にしてくれたので、とても嬉しかったね。それから、この6年間、私はこの店をよく通っていますよ。」

聴覚障がい者の床屋さんの主 - ảnh 2

プロの理容師になったタンさんは、自分のような身体が不自由な人を支援することにしました。2011年以来、彼は、30人あまりの聴覚障害者に職業を教えました。これら人の中には、ハノイ郊外に住む1995年生まれのロンさんがいます。ロンさんは、言語障害ですが、少しなら話せるので、タンさんの店で散髪を勉強しています。

ロンさんの話です。

(テープ)

「タンさんは分りやすく教えてくれました。現在、シャンプー段階ですが、散髪はまだ上手くなっていません。タンさんのように上手な理容師になるようためにさらに頑張らなければなりませんね。」

手先の器用さで顧客から信頼を得るだけでなく、恵まれない人を助けてきたことにより、タンさんはホーチミン共産青年同盟から「展望のある青年のお手本」として選出されるほか、潜在力のあるヘアスタイルコンテストに参加して多くの承認書を授与されています。これらは、タンさんだけではなく、困難を乗り越えて自分の夢を実現してきた人々に値する成果となっていることです。

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