東北部クアンニン省テインイエン県ドンルイ村の湿地林はベトナム北部で最も古くて、美しい湿地林とされています。長い歳月にわたり大きく破壊されたこの湿地林は現在、急速に復活し、海岸を守ると共に、地元の多くの人々の生計の拠り所となっています。

総面積3千ヘクタールのこの湿地林はドンルイ村の総面積のおよそ半分を占めています。ここには湿地帯の独特な生物の多様性が自然のまま保たれています。科学者の研究結果によりますと、ここにある湿地林の特徴はベトナムにある他の湿地林とまったく違っているということです。

特に、この湿地林には多くの生物が生息しており、その中の多くは経済価値が高いものです。昔から、ドンルイ湿地林は多くの漁民に安定した収入をもたらしてきました。ドンルイ村の漁民の一人グエン・テイ・フオンさんは次のように語りました。

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「この湿地林では多くの汽水産貝類が生息しています。湿地があると、貝類が発生します。地元の人々は海に出ると収入を得ます。そのため、お年寄りから若者まで大部分は海に依拠して生計を立てています。学生であっても、一日約10万、ないし、15万ドン、約5百円～7百円を稼ぎます」

実際、ドンルイ湿地林は大きく破壊されてきた時期もありましたが、近年、地元の行政府と住民はこの湿地林の復活に力を入れてきました。これにより、多くの非政府組織、各部門、機関は植林を行う傍ら、森林保護活動も強化されてきました。ドンルイ村湿地林管理班の一員であるホアン・バン・トンさんは次のように語りました。

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「現在、新たに植林されてきた湿地林の面積はかなり広いです。地元の人々は湿地林の価値を深く理解しているので、森林保護に全力を尽くしています」

これらの努力により、地元の人々の生活に対するドンルイ湿地林の役割が日増しに高まっています。ドンルイ村人民委員会のロック・バン・シン委員長は次のように語りました。

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「近年、ドンルイ村は年平均25～30ヘクタールの湿地林に植林しています。湿地林は海岸を守るだけでなく、水産物の生息地でもあるので、地元の人々の生活に重要な意義があります」

科学者によりますと、ドンルイ村の湿地林は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」、いわゆる、ラムサール条約に記載されている基準を満たしています。もし、ドンルイ村の湿地林がラムサール条約湿地に登録された場合、この湿地林の地位がはるかに高まると共に、クアンニン省がこの湿地林の保護とその価値の発揮に有利な条件を作り出すことでしょう。