ハノイの心・ホアンキエム湖

ハノイの中心地に位置するホアンキエム湖(剣を返すという意味)、別名、ホー・グオム(剣湖)は緑豊かな湖畔があり、人々の憩いの場となっています。そして、ホアンキエム湖はハノイの象徴的な存在で、ハノイ市民の誇りの一つともなっています。

ハノイの心・ホアンキエム湖 - ảnh 1

もともとはホン河の浸食でできた三日月湖とも考えられており、16世紀頃にはふたつの湖に分かれていて左望湖と呼ばれていましたが、もう一方の右望湖は現存しません。伝説によりますと、1428年、黎朝の始祖、レ・ロイ(後のレ・タイ・トー)は、湖に棲む亀から授かった宝剣で、北方からの明軍を駆逐し、ベトナムを中国支配から解放しました。平和が訪れた頃、再び亀が水面に現れ、剣を返すよう啓告したので、湖の小島で剣を返しました。現在、湖の南に小さな亀の塔が建っている場所こそ、レ・ロイが剣を亀に奉還したと言い伝えられている所です。

ハノイの心・ホアンキエム湖 - ảnh 2

ホアンキエム湖の東側を通るディン・ティン・ホアン通りに60年間にわたり住んでいるブイ・アイン・トァン( Bui Anh Tuan) さんは次のように語りました。

(テープ)

「1975年以来、ホアンキエム湖の周りを始め、ハノイは大きく変貌しました。昔、ホアンキエム湖の周りにあるこのディン・ティン・ホアン通りには路上電車が毎日運行され、ハノイの人々の生活様式はシンプルでしたが、今日の生活ははるかに賑やかになっています。昔、ホアンキエム湖の周りに設置されていた拡声器はハノイ市民に重要な情報を提供しましたが、今はなくなりました」

ホアンキエム湖の周りには緑あふれる木々があり、巡りゆく季節には様々な花が咲いています。湖の北岸の近くには島があり、そこには、18世紀に玉山祠が建てられました。島と岸の間には、赤く塗られた木製のフク橋(棲旭橋)が架けられています。賑やかなハノイの真ん中にありながらも、ホアンキエム湖はいつも落ち着いたたたずまいをしています。その近くのハンガイ通りに住むドゥ・ズイ・クァン( Do Duy Quang) さんは次のように語りました。

(テープ)

「ホアンキエム湖のすぐそばにこの30年間住んでいた私はこの湖にまつわる多くの思い出があります。小さい頃に祖父母や両親と共に、ホアンキエム湖の湖畔を散歩したり、玉山祠を訪れたり、湖畔にあるレストランでアイスクリームを食べたりしたことを今でも忘れていません。どこに行っても、この湖を懐かしみます。多くのところに行きましたが、ホアンキエム湖のような美しい風景があるところはないでしょう」

ハノイの心・ホアンキエム湖 - ảnh 3

ベトナム独立記念日や正月など国の重要な行事になるとホアンキエム湖は見事に飾り付けられ、ハノイ周辺の住民多数がここに集まってきます。先ほどのブイ・アイン・トァン( Bui Anh Tuan) さんはさらに次のように語りました。

(テープ)

「バーディン広場の他、ホアンキエム湖はハノイの中心地の一つで、多くの重要な行事がここで行われます。中には文化芸術やスポーツなど様々な出来事がこの湖の湖畔で開催されます。毎年、この湖を訪れる国内外の観光客がたくさんいます。」

ハノイに足を運ぶ観光客にとって、ホアンキエム湖は見逃すことができない観光スポットです。スペイン人の観光客ディエゴ(Diego)さんは次のように語りました。

(テープ)

「ホアンキエム湖の風景が好きです。ここは緑が多く、美しいです。また、ホアンキエム湖の周りには多くの見事な建造物があります。帰国したら、このホアンキエム湖を友人に紹介します」

ホアンキエム湖はハノイの最大な湖ではありませんが、ハノイ市民にとってこれはハノイのシンボルの一つとなっています。

 


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