(VOVWORLD) -ベトナム北部を流れる紅河にかかる初めての鉄橋であるロンビエン橋は1899年起工、1902年に完成し、全長1.7kmあります。
当時、フランス植民地主義者は植民地の開発のため、ハノイを始め、北部紅河デルタの各地から港湾都市ハイフォンへの交通網の整備のためこの橋を建設したのです。
(写真:Ngoc Thanh) |
現在、ロンビエン橋はハノイオペラハウス、歴史博物館とともに、ハノイの代表的なフレンチ・コロニアル建築物の一つとなっています。建設後120年が経ちましたが、ロンビエン橋はハノイを始め、多くの人々にとって馴染み深いハノイのシンボルとなっています。
建設当時、ロンビエン橋は東南アジア最大の鉄製の橋でした。この橋には自転車やバイクなどの歩道と鉄道路線があります。建築家マイン・ハーさんは次のように語りました。
(テープ)
「ロンビエン橋はロンビエン地区とハノイの中心地であるホアンキエム区を結ぶ鉄橋で、ハノイの特別な建築物です。およそ1世紀にわたり、この橋はハノイの市民にとって重要な役割を担ってきました」
ロンビエン橋は見事な建築様式で有名なだけでなく、首都ハノイの歴史の証人の一つとされています。戦争中に、アメリカの爆撃機は幾度もこの橋を爆撃しました。戦争中に、この橋を修理した技術者ファム・バン・アイさんは次のように語りました。
(テープ)
「当時、この橋は爆撃により大きく破壊されていたため、私たちは桁を修理してから、鉄道路線も敷設しました」
現在、ハノイには多くの新しくて近代的な橋が建設され、交通網が十分に整備されたので、ロンビエン橋を行くのは少数の自転車、バイク、汽車だけです。
現場の音
自転車でロンビエン橋をよく通っているハノイ市民のチャンラムさんは次のように語りました。
(テープ)
「小さい時から60歳の現在まで、この橋をよく通っています。疲れた時や天気が悪くて、この橋を渡らないと、とてもさみしいです」
2009年と2010年に、ロンビエン橋フェスティバルがここで開催されました。その時、ロンビエン橋は歩行者天国と展示空間となりました。外国人観光客の話です。
(テープ)
「ロンビエン橋を歩くことは素晴らしい体験です。観光客は自転車、または、バイクでこの橋を渡ることもできます。これはハノイを訪れるならば、お薦めの見所です」
ロンビエン橋のメンテナンス(写真: vnexpress) |
毎年、ハノイの行政府は橋のメンテナンスのため巨額の投資をしてきました。ベトナム鉄道局はロンビン橋の総合的検査計画を作成しており、その検査結果を基礎に、2023年に、ロンビエン橋の総合的修理プロジェクトを立案しています。
建設されてから120年が経ちましたが、ロンビエン橋は歴史の証人のように、ハノイのすべての移り変わりを静かに目撃しています。