バンラム集落の伝統工芸刺繍・レース製品

北部ニンビン省ホアルー県ドンハイ村にあるバンラム集落はタムコック・ビックドンという有名な観光地のすぐそばにあり、古い伝統的文化があります。特に、この集落は刺繍・レース製品の手工芸が広く知られています。

バンラム集落の伝統工芸刺繍・レース製品 - ảnh 1

タムコック・ビックドン名勝地に足を運ぶ観光客はいずれもバンラム集落に立ち寄っています。この集落の刺繍・レース製品の手工芸が13世紀に栄えたチャン王朝時代に生まれました。集落に入るための舟渡し場には地元の人々がよく参拝している古い神社があります。これはバンラム集落の伝統工芸の創始者を祀る神社と言われています。毎年、陰暦の1月15日、地元の人々はこの神社で伝統工芸の創始者を供養する式典を行います。バンラム村の高齢者の一人であるブー・タイン・ラム ( Vu Thanh Lam) さんは次のように語りました。

(テープ) Ong Lam

「伝説によりますと、チャン王朝時代の官人の最高位である太師チャントゥドゥさんの妻が地元の人々に蚕の飼育と布地の織り方や刺繍の仕方を教えました。当初、この集落の製品は封建時代の朝廷の中に使われましたが、徐々に一般の人々に利用されました。現在、この集落の製品は国内外の市場に出回っています」

この神社はバンラム集落にレースの工芸を教えたディンスアンゲンさんとディンスアンソアンさんを祀っています。この二人を通じて、20世紀初頭、フランスからレースの工芸がバンラム村に伝われました。

バンラム集落のすべての人々は刺繍ができます。この伝統的工芸が各世代にわたって伝えられます。特に、この集落の男性も刺繍も上手にできます。

色とりどりの糸で器用な手先により、見事な刺繍製品を作り出しました。美しい製品を作るため、刺繍の職人は一針一針を丁寧に施します。現在、バンラム集落には刺繍に従事している家族の数はおよそ700世帯にのぼっています。刺繍の職業の技術が親から子供へ、この世代から次の世代へ伝わってゆきます。バンラム集落の住民の一人であるブー・ティ・ジユ ( Vu Thi Diu) さんは次のように語りました。

(テープ) Chi Diu

「小さい時、学校から帰ってから、祖父母や親たちは私に刺繍の簡単な工程を教えました。時が経つと共に、技能が高まってきました。今はどんなモデルも刺繍できます」

バンラム集落の伝統工芸刺繍・レース製品 - ảnh 2

バンラム集落の刺繍・レース製品が国内だけでなく、外国人観光客にも愛用されています。近年、これらの製品が日本、アメリカ、ドイツ、フランスなど外国製品の進出が難しいと言われている市場にも輸出されています。しかし、顧客の需要に応えるため、バンラム集落の職人は絶え間なく刺繍に創意工夫を凝らしています。現在、この集落の職人は200種類ものヒナ型を作り出していますが、その中には、刺繍とレースが組み合わせたものもあります。バンラム集落の職人グェン・ティ・ルア( Nguyen Thi Lua) さんは次のように語りました。

(テープ) Ba Lua 2

「顧客は様々な刺繍製品を買ってゆきます。布団を買う人も居れば、衣服を買う人もいます。お客さんはここに来て、自分の目でこれらの製品を作り上げる工程を見ることができます。品質がよい製品を顧客に供給するため全力を尽くします」

経済の発展と共に、バンラム集落の刺繍レース製品を生産する伝統工芸も日増しに発展しています。この集落の職人は毎日、刺繍・レース製品を通じて、ベトナム農村部の穏やかな風景の美しさを国内外の顧客に紹介しています。


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